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第十九章 広美の同級生、暴漢に狙われる

ある日、広美の高校時代の同窓会が新都ホテルであり、たまたま非番だった為に広美も同窓会に出席した。

高校時代に仲の良かった同級生達や、恩師とも思い出話をしていた。

同級生の木島百合子の携帯に着信があり、血相を変えて同窓会の会場から出て行った。

広美は他の友達に、何があったのか確認した。

「実は百合ちゃん、一か月ほど前に錦通りを歩いていると、やくざ風の男とぶつかり肩が触れたと因縁つけられているそうよ。電話の相手が怒鳴っていたので聞こえて、ここにきているそうよ。同窓会の会場に乗り込むと脅されて、慌てて出て行ったのよ。関わりにならない方がいいわよ。」と様子を見に行こうとした広美を止めた。

広美は、「大丈夫よ。」と振り払い様子を見に行った。

    **********

百合子はやくざ風の男から、「ぶつかっておいて知らんぷりかよ!」と胸倉を掴まれて、怯えていた。

そこへきた広美は、やくざ風の男の腕を掴んで、「ちょっとぶつかったくらいで、そんな事をしなくてもいいでしょう。」と睨んだ。

やくざ風の男は血のついたナイフを構えて、「先ほど人を刺してきた。お前も刺されたいか!」と怒鳴った。

広美は、そんな事件が発生したとは聞いてないので、「それ人の血なの?ブタの血じゃないの?」と笑っていた。

そこへ広美の携帯に緒方係長から着信があった。

広美はまさかとは思い、「ちょっと待ってね。」とやくざ風の男を気にしながら携帯にでた。

緒方係長は、「京都駅八条口近くのトイレで人が刺された。至急向かって下さい。」と傷害事件発生を伝えた。

広美は、「今、私の目の前に、血のついたナイフを持っている男がいるわ。場所は新都ホテルの二階トイレ前です。」と報告した。

緒方係長は、「了解!須藤刑事と前田刑事に向かわせます。」と返答した。

やくざ風の男は、広美の通話内容を聞いて、「貴様!誰と話をしていた!お前は何者だ!」と焦った。

広美は警察手帳を提示し、「京都府警の林です。先程京都駅で人が刺されました。今、人を刺したと言っていたわよね。傷害罪で逮捕します。」と広美はやくざ風の男を捕まえた。

男は、「離せ!馬鹿野郎!」と怒鳴っているだけで、あまり抵抗しませんでしたので不信に感じた。

やがて須藤刑事と前田刑事が警官隊と到着した。

「主任、この男ですか?」と確認して、血液が付着しているナイフを証拠品として押収して男を連行した。

    **********

同窓会も無事に終わり、広美の同級生達が宴会場からでてきた。

制服警官を見て、「どうしたの?警察が来たみたいだけれども何かあったの?」と心配していた。

広美は笑顔で、「何でもないわ。」と安心させて、“関わりならない方がいいと逃げておいて、心配だけ一人前なんだから。”と呆れていた。

百合子は、「ありがとう広美。助かったわ。」と感謝していた。

広美は、「百合ちゃん、話を聞きたいので一緒に来てくれる?」と傷害事件と百合子が脅された件は犯人が同一人物なので関係あるのか確認しようとした。

パトカーに百合子を乗せると、同級生達の目もある為に、警察車両だと気付かれないように覆面パトカーで京都府警に向かった。

容疑者の取り調べではないので、取調室ではなく三係のオフィスで事情を聞いた。

広美は、「一か月ほど前に、あのやくざ風の男と錦通りでぶつかったと聞いたけれども、その時の事を詳しく教えてくれない?」と傷害事件と関係あるのか確認しようとしていた。

百合子は、「ええ、錦通りを歩いていると、近所のおっさんに偶然会って、話をしながら歩いていたので、うっかりと人とぶつかってしまったのよ。」と一人ではなかった事を説明した。

広美は、「渡辺君、傷害事件の被害者の写真見せて。」と指示した。

百合子はその写真を見て、「あっ、このおっさんと歩いていたのよ。被害者って、このおっさんが刺されたの?私がぶつかった事が原因なの?大丈夫だったの?」と心配していた。

西田副主任が、「命に別条はないとの事です。しかし、何も人とぶつかったくらいで刺さなくてもいいのに。」と呆れていた。

前田刑事が、「何故その時に襲わなかったのだろう。」と疑問に感じいてた。

広美は、「錦通りで人目もあった為に、二人の顔を覚えておいたのか尾行したかして、二人の身元を確認して、トイレなど人の少ない場所で襲ったのでしょう。百合ちゃん、やくざ風の男は一人だったの?」と仲間がいるのか確認した。

百合子は、「やくざ風の男も二人連れだったわ。私は、そのもう一人の人とぶつかったのよ。」ともう一人いた事を説明した。

広美は、「百合ちゃんがぶつかった事が原因なら、百合ちゃんのほうが襲われる可能性が高いわ。新都ホテルで百合ちゃんを襲おうと向かっている時に、たまたま被害者を京都駅で発見して先に襲ったと考えられます。百合ちゃんがぶつかった相手はまだ逮捕していません。百合ちゃん、一人住まいだったわよね。帰るのは危険だわ。事件が解決するまで私の所へ来て。私の実家は置屋で女ばかりで男がいないから気軽にね。」と母に電話して事情を説明して百合子を連れて帰った。

    **********

翌日広美は百合子と出勤して、共犯と思われる男のモンタージュ写真を作成した。

広美は共犯の男を捜すように指示して、百合子と昼食に行き、その後置屋まで送った。

その日の午後鑑識から、「京都駅で刺された被害者の血液のDNAと木島百合子さんを襲ったやくざ風の男が持っていたナイフに付着していた血液のDNAが一致しました。」と報告があった。

共犯の男を捜していると百合子から広美の携帯に着信があった。

百合子は、「共犯の男がいたわ。逃げると追い掛けてくる。助けて!」と焦っていた。

広美は、「落ち着いて。どこか人の大勢いる場所に逃げて!場所はどこなの。」とガードを付けるべきだったと後悔していた。

百合子はスーパーに逃げて、「場所は・・・」と場所を伝えようとすれば銃声が聞こえた。

広美は、「百合ちゃん!大丈夫?」と椅子から立ち上がり焦っていた。

百合子は電話どころではなく必死に逃げていた。

広美は、「キャー」と百合子の悲鳴が聞こえて、その後応答がないので焦っていると、スーパーで拳銃乱射事件発生の通報を聞いて、慌てて現場に向かった。

現場に到着すると、近くを警ら中の警察官が百合子を助けようとして撃たれて苦しんでいた。

広美は、たまたま現場にいた婦人警察官に、救急車を呼び、救急車が到着するまで応急手当の指示をして百合子を捜した。

「百合ちゃん!何処なの!」と付近を捜していると、「助けて!」と百合子が駆け寄って来た。

その背後から、犯人が拳銃を構えたので広美は、「百合ちゃん!伏せて!」と拳銃を構えた。

百合子が伏せると同時に、犯人と広美が発砲して、犯人の右肩に命中して、広美も胸に銃弾を受けて、二人とも倒れた。

百合子は驚いて、「広美!」と広美に駆け寄った。

西田副主任も驚いて、「主任!大丈夫ですか?」と駆け寄った。

広美は起き上がり、「大丈夫よ。防弾チョッキを着用していたので助かったわ。」と百合子と西田副主任を安心させた。

犯人が肩を押さえて逃げようとしていた為に広美は、「待ちなさい!殺人未遂、銃刀法違反の現行犯で緊急逮捕!」と指示した。

前田刑事と須藤刑事が、痛がっている犯人の両脇を抱えて連行した。

百合子は広美が無事である事を知ると涙が溢れて、「広美!」と泣きながら、広美に抱きついた。

広美も百合子の肩を抱いて、「犯人は逮捕したから帰っても大丈夫よ。今日はゆっくり休んで。明日刑事に行かせるので事情を聞かせて。」と百合子を送った。

    **********

拳銃を乱射した男を取り調べると流星会の元構成員でした。

流星会の会長は、「あいつはちょっとした事で切れて傷害事件を起こすから、警察が何度もきて俺達の商売に支障がでるので先月破門した。」と流星会とは関係ない事を強調した。

刃物で百合子達を襲って逮捕された犯人は、「俺もあいつが怖くて逃げたかった。錦通りで人とぶつかった時に、破門された流星会から持ち出した拳銃を出そうとしていたので、“やばい!”と慌てて止めた。それで今回、二人を襲えと脅された。このままだと俺も殺されそうで断りきれなかった。京都駅で襲ったおっさんも、急所は外した。内臓も傷つかないようにした。すぐに発見されるように人が大勢いる場所で襲った。」と供述した。

裁判では、「拳銃で撃たれた警察官は病院に搬送されましたが、その後死亡しました。スーパーで乱射した流れ弾が小学五年生の女児の頭部に命中し、現在も意識不明の重体です。医師の説明では、このまま植物状態になる可能性も否定できないそうです。たとえ意識が戻っても重大な後遺症が残る可能性があるそうです。その他転倒などで数名軽傷です。世間に与えた影響は大きく責任重大です。審議の途中でも検事に殴りかかろうとして取り押さえられています。反省している様子が全く見られない。」と裁判長は述べて、死刑判決を下した。

刃物男については、殺意は認められず、錦通りで拳銃乱射事件を未然に防いだ事を考慮され重い罪にはなりませんでした。しかし、人を刺す前に警察に通報して頂けなかった事が残念です。と執行猶予は認められず、実刑判決は免れませんでした。

事件は解決したが、広美は犯人がどうやって、置屋に避難させていた百合子の所在を突き止めたのか疑問で百合子に確認した。

百合子は、「ごめん、刺されたおっさんが私の為に刺されたかと思うと、いてもたってもいられずに病院にお見舞いに行ったのよ。そこで見つかってしまったのよ。」と犯人が逮捕されるまで、大人しくしておくべきだったと反省して広美に謝った。


次回投稿予定日は、8月10日を予定しています。

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