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続編5「お迎え」
おばあさんの嘘つき。
僕はちゃんと、いい子だったのに。
でも少し考えて、気づいた。
きっと神様は忙しいんだ。
世界にはたくさんの人がいる。
みんなのお願いを叶えるのは大変だ。
だったら、僕が手伝えばいい。
自分の願いを自分で叶えれば、神様は助かる。
それってきっと、とてもいいことだ。
僕はもっといい子になれる。
そう思ったら、なんだか嬉しくなった。
次の日、僕は公園に行った。
たくさんの子が遊んでいた。
誰にしようかな。
たくさん悩んで、ひとりに決めた。
僕より少し小さな男の子。
「一緒に遊ぼう」
その子は、うんって頷いた。
僕は嬉しくて、手を引いて帰った。
「ここが僕のおうちだよ」
家に着いて、大きな声で呼ぶ。
「おとーさん! おかーさん!」
返事はなかった。
まだかくれんぼしてるのかな。
まあいいや。
扉を閉める。
がちゃん。
僕はその子に聞いた。
「ねぇ。僕と友達になってくれる?」
その子は泣いていた。
どうして泣くんだろう。
友達になれるのに。
僕は少し考えてから、優しく笑った。
大丈夫。
すぐ分かるよ。
それからしばらくして。
その子は動かなくなった。
でも。
もう逃げなかった。
僕はその手をぎゅっと握る。
やっとできた。
僕の、たったひとりのお友達。




