115/267
53
俺はもう完全にこの裁判に飽きていた。
足を何度組み替えただろうか。
そしてその際、何度すかしっ屁をするかしないか悩んだことだろう。
左足から右足に組み替えると右に向かって放屁することになる。
右足から左足に組み替えると左に向かって、だ。
左に放つと親子連れに向かうことになる。子どもの事だから悪臭を父親に訴えたりするかもしれない。
そして容疑は俺に向けられる可能性がある。
だからといって右に放てば陪審員のほうに向かっていくことだろう。
腰をわずかに浮かし、深呼吸をすると少し収まったような気がした。




