愛坂 メグミ(異世界帰りの勇者のクラスの担任)の休日
Side 愛坂 メグミ
=ジオラマ内の天候、夜・木々に囲まれたリゾート施設=
(大規模浴場やトレーニング施設も独り占め。それでいて過ごし放題。本当に天国だわ~)
白くフワフワとした湯気が籠っているバスローブを羽織る長い桃色髪でやや焼けた肌の女性教師。
ややふくよかなに抑え込んだボリュームがある引き締まった肉体。
数多くの異性、男性教諭や男子生徒の視線を釘付けにする爆乳。
琴乃学園の巨乳、爆乳率は異常なので集中砲火は済んでいるが。
そんな彼女はサービスはマッサージチェアに身を預けていた。
先日の事件の詫びの印とかでこのリゾート施設ともども亮太郎から貸し出されたのだ。
(本当に魔法技術って凄いわね……あんなミニチュアがこんな凄い豪邸になるなんて)
ガラス容器に閉じ込められたジオラマは自宅内に設置。
物凄い快適だった。
難儀な一人暮らしとか馬鹿らしくなるぐらい。
トレーニング施設とかも完備されている。
それでいて時間の流れを調整出来て、二日間ぐらい過ごそうかなと思っている。
教師生活は多忙でやる事も多い。
最近は軍隊のトレーニング染みた罰則までしていた。
ネットで軽く調べたが自衛隊の通常隊員は20kg、レンジャーは40kg背負って10kmを行軍するのだとか。
同伴していた自衛隊の隊員も美女や美少女の前で良い格好を見せたくて無理してたかもしれないな~などと一人思う。
「本当にこんな事していていいのかしら?」
「いいのよたまには」
一人で独占するのも何だし、ジオラマに誘った相手は同じ女教師でネクプラバトル部の顧問、渡井 ミチル先生も誘った。
長い黒髪の清楚な感じの和服とか着物とか似合いそうなお嬢様っぽい美女。
色白でやはりと言うか胸が大きい。
体がホッカホカのバスローブ姿。
手には冷えた牛乳瓶に入った牛乳を二本持っている。
ミチルは片手に持っている一本をメグミに渡し、甘くて冷えた牛乳に口を付けつつ、空いているマッサージチェアに座った。
「正直まだ信じられないです。魔法のミニチュアの中にいるだなんて」
「私もよ。それに魔法で体の調子とかも見てくれるし……後北〇神〇とかジョ〇ョの波〇とかの応用とかで……嘗てないぐらいに体は好調よ。今ならプ〇ンスカメ〇メ式のトレーニングとかも出来そう」
(プリン〇カメハ〇?)
女教師であると同時に愛坂 メグミは女子プロレスラーの草鞋を履いている。
よほどプロレスも好きでなければそうはならない。
きっとその手のプロレスネタなんだろうとミチルは考える。
「シノブ君や亮太郎君が噂のライドセイバーか……本来ならメチャクチャ怒らないといけないんだろうけど、二人とも何だかんだで人間出来てるからねえ」
「うん」
話題が二人の事になる。
ミチルも以前の事件で藤崎 シノブに学園内に侵入した熊から命を助けて貰ったりしていたので、二人に対して肯定的だ。
「それに巨大ロボットの時も避難活動とかしてくれたし」
その時の事を思い出すミチル。
巨大ロボットが出現した時の避難活動は藤崎 シノブが先導してくれた。
相手は自衛隊の駐屯地一つと戦闘機部隊を単独で全滅させる異星人の巨大ロボット。
本当かどうかは分からないが、変身して飛び掛かって顔面を蹴り砕いたもりしたらしいとか。
ともあれ、最悪の事態ではあったが奇跡的と言って良いほどに無事、避難は完了した。
「まあ、それでも二人に悪く言う人はいるけどね」
「ええ。聞きますね」
「でもね、ミチル。あの二人に勝てる奴、学園にいると思う?」
「あ~それは……」
藤崎 シノブや谷村 亮太郎を忌々しいトラブルメーカーの様に思う教師や生徒は居ないでもない。
だが、手が付けられない程の悪中の悪、須藤 勇也が破滅。
同じぐらい悪であるハンドレッドのリーダー、赤霧 キョウマも破滅した。
琴乃学園内でも中妻や白王寺や織姫、鎌田教諭が破滅した。
特に鎌田教諭は車に細工されてガソリンスタンドに突っ込み、危うく死にかけたらしい。
そんな事もあってか二人に表立って逆らうバカは今のところいなかった。
人の性善説を信じて注意を呼び掛けるよりも、圧倒的な武力を示して黙らせた方が効果的な現実に教師二人はどうかと思いもしたが。
「もしかして学園内にはまだ密かに未来人とか超能力者とか宇宙人とかいる可能性は無いワケではないけど……」
「その代わり琴乃学園は爆乳グラビアアイドル事務所を経営しているとか揶揄されてますけど」
「それ目当てで男達が寄ってくんのよね。やるだけやって飽きたら捨てそうな感じの軽薄そうな信用ならない男がね。子供が出来たら中絶強要するか、親に丸投げする未来しか感じられないわ」
「ハッキリ言いますね……」
「お客様は神様なんて言葉はもう古いのよ。教師も教師でちゃんと生徒や保護者に意見して、いざとなったら精神壊れる前に辞めてやるぐらいの気概持っとかないとダメだと私は思うの」
「そ、そうなのかな?」
「琴乃学園はまだマシだけど、今は教師相手の生徒のいじめとかも普通にある世の中だし、気を付けないとダメよ?」
「え、ええ」
残念ながら事実だ。
悪魔のような子供と言うのは実在する。
それを更生するのが教師の最大の役目だと言うが、教師も人間だ。
それに学校の先生と言うのは制約が多い。
昔のドラマに出て来る熱血教師など、もはや過去の遺物なのだ。
「それでネクプラバトル部の方はどうなの? ウチのクラスの藤崎君と谷村君が入部しようかって話になってたけど……」
「二人とも実力は化け物レベルでして……あまり表立って関わって部の成長を阻害する事とか気にしているらしくて」
「あの二人最近はそう言う所、気が利くわよね。そう言う時は開き直って思いっきり関わらせればいいのよ。ウチの女子プロ部の部員も男女の違いで最初は戸惑ったりもしたけど、今はいい練習相手になってるわよ」
「は、はあ」
藤崎 シノブと谷村 亮太郎は技を仕掛けるのも上手いが、技の受け身を取るのも上手い。
それでいて頑丈である。
爆乳だらけの女子プロ部の部員も最初は戸惑ったが、怪我の危険性がある派手な技とかも練習出来るようになっていた。
バックドロップやパイル・ドライバーなど、派手にリングのキャンバスに叩きつけてもシノブと亮太郎は特に痛がる様子も見せずにピンピンしていた。
空手、柔道の稽古補助の時も完全に相手の攻撃を見切り、受け止めていたりしていて異世界帰りの勇者で魔王討伐して元の世界に帰って来たと言う話も与太話ではないんだなと思った。
「ふと思ったけど、数人掛かりで魔王倒したって言ってたんだけど……異世界にはアレだけの事をやらかす実力者がまだ何人もいて、そんな人達と真正面から戦える魔王ってとんでもない強さなのね」
「え、ええ……少なくとも巨大ロボットを殴り飛ばす事が出来る様な実力者達と互角に戦えるんじゃないかと」
「今話題になってる方の異世界とはまた違う異世界らしいけど、そんなんだったら今頃日本はどうなっていたでしょうね」
「きっと異世界人達に蹂躙されて終わりだと思いますよ?」
「そう言う世界じゃなくて良かったわね、ほんと」
今の砂上の楼閣気味な日本では太刀打ちなど不可能だろう。
まともな政治運営している軍事大国でも対抗できるかどうか。
核兵器とか細菌兵器とかその辺持ち出せば分からないが。
と言うかファンタジー側にもそう言う大量破壊兵器、殺戮兵器を持っていないと考えるのは楽観的過ぎる。
「思えば異世界リブラリアだっけ? そっちの世界のこと話題にはなってるけど私達あんまり知らないわね」
「えーとキャロルさんの動画配信によれば、女性の立場とか地位が低い世界らしいとは聞いてますね。あとゼツパライア帝国とかがいる世界だとか」
キャロル・アイビリーブ。
金髪爆乳ギャル。
自称アメコミヒーロー系魔法少女を語る対〇忍みたいな背格好した女の子だ。
彼女は日々の活動を動画配信しているらしく、その時に異世界の事を説明していた。
「異世界かぁ。もっと夢のある場所だと思ってたんだけどね」
キャロル・アイビリーブはゼツパライア帝国と戦う正義のヒロインであり、ゼツパライア帝国は宇宙犯罪組織ジャマルや異次元帝国ディメル、日本の裏の世界の勢力と手を組んでいるらしい。
これだけでも絶望的な情報だ。
さらに自衛隊が異世界でクーデターを起こしたと言ってるが、最近の政府のやらかし具合のせいもあってか政府に嵌められた、政府の陰謀説が有力視されつつある。
未来の歴史には日本の暗黒時代と記されるかもしれない。
もっとも、その時まで地球の歴史が存続していればの話だが。
「まっ、なるようにしかならないか」
と、気分を切り替えるメグミ。
一教師が世界の今後を考えても仕方ない。
ある種の現実逃避かもしれないが、そうでもしないと見も心も持たないのだ。
「ちょちょいと仕事を片付けますか」
「ええ」
二人はマッサージチェアから立ち上がり、少し名残惜しく感じながらも持ち込んだ仕事の片付けを考える。
それが終わったらメグミはプロレス練習。
ミチルは今回、ネクプラバトルの機材が無いのでゆったりと過ごすつもりだった。




