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更にダンジョン

うんしょ、うんしょとナーガが扉を開ける。


その向こうには、細い通路があり、その先は広場になっているようだった。

「通路、広場、通路、広場ってパターン化してない?」涼音がつまらなそうに言う。

「そんな事よりも、我はこの先には行きたくないのじゃ。」

「ん?」ニコニコ顔で涼音がナーガを見る。


「ご、御案内しますのじゃ。」

ナーガが先頭になり、通路を進むと何事もなく広場に出る。


広場の中央には大きな者が蹲っていた。

ナーガは「げー。」って顔をしている。


中央にいる者がナーガに気付く。

「おぉ、おぉぉぉ、ナーガ姫。」

「まさか、この場にいらっしゃるとは。」

それがし、感動に打ち震えまする。」

「やっと某の愛を受け入れて頂けるという事ですな。」


「五月蠅い人ですね。」シャイナがしかめっ面で言う。

「顔が人で、身体が蛇って、ギリシャ神話の英雄に撃ち滅ぼされたあれ?」涼音が嫌そうに言う。

「え~っと、分かんないです。」シャイナが答える。

「それもそうだよね。」涼音が冷静になって考える。

「こっちの人は分かんないよね。」

そこには、胴周りが4m、胴の長さが15m程で、頭部には、中年のような脂ぎった顔で卑屈な笑みを浮かべている存在があった。


「「でも。」」

「「凄くキモイ(気持ち悪いです)。」」涼音とシャイナがハモる。


「ぬふゎー、少し前に、不死の魔王なる者にこの地に縫い付けられた我が身を見舞って頂けるなぞ、某、至極光栄の極みでございまする。」


(おぉ、不死の魔王も何気に良い事してたのね。)涼音が思う。

しかし、地面を鑑定して気付く。

(な、毒が地脈を侵食してるじゃない!)

(やっぱりロクでもない奴だった><)



そんな涼音の想いをよそにナーガが言う。

「ち、違うのじゃ。我は、此処にいらっしゃるお方に忠誠を誓ったのじゃ。」

「なんと?」

「だ、だから其方とはもう契ることはできないのじゃ。」

「お、おおおぉ。そんな。」


(何だろう、いらん事言ってる気がする。)涼音が思う。


「ふ。」

「?」

「ふふふふ。」

「??」


「つまり、そこにいる者を屠れば、ナーガ姫は某の物になっていただけると。そういう事ですねぇ。」

「なんじゃそりゃ。」涼音が突っ込む。


涼音がナーガを見ると、すごく良い笑顔で右手の親指を立てている。


「こいつ、後で100回泣かす。」涼音はナーガに親指を下にした首切りポーズを打ち込んだ。


「とにかく、此処にこいつをこのままにしておくと駄目だって事は解ったよ。」

涼音が腰の刀に手をかけた。

「お手伝いしますねぇ。」シャイナは弓を構え、呪文を込め始める。


「遅いわ!」人面蛇が毒のブレスを吐いた。


しかし、そのブレスは涼音達の前数mで何かに阻まれた。

涼音の「護壁」である。

涼音は刀から手を離して言う。

「やっぱキモイから近づくの止めた。」

そして、親指で石を弾く。

石はブレスを飛び越え、綺麗な放物線を描きながら人面蛇の頭に当たった。


「投石とは古臭い手を、しかも某にダメージはまったく無いわ!」

「今度はもっと広く、毒を喰らわせてくれるわ!」人面蛇がそう言いながらブレスを吐く。

しかし、そのブレスは自らの周りで滞留した。

「何が起きた?」

その目に映るのは、薄っすらと現れた「結晶壁」。

気付くと、結晶壁は全身をすっぽりと覆っている。

「何だこれは?」

そして、結晶壁の収縮が始まる。

「ななな、なにが起きている?」

自らのブレスが、結晶壁の収縮により、濃密になっていく。

「ゴキン!」「メキ!」「ガキョ!」嫌な音が聞こえる。

「ぐわぁ、ぐぼわぁ!」

「結晶壁が人面蛇の身体を圧迫し始めた。

強制的に体を絞られる苦痛に人面蛇が悲鳴をあげる。

「これは、何だ!。何で某の身体が圧迫されているのだ!」

「封魔石って言うあたしの技だよ、おじさん。」

「なんと。」

「あんた、この地を腐らせる存在だから、封印させてもらうね。」

「封印だと?」

「某を?」

「お前のような小娘が?」

「バキバキバキ!!」収縮が進む。

「ぐわぁぁぁ!」

「見た目で判断すると、良くない結果になるよぉ。」

「そんな風に。」

「ゴキ!」「パキン!」「ボキボキボキ!」

「・・・・・!」もう声も出せないようだ。

「パキャン!」という音と共に封魔石が完成し、野球ボールほどの結晶が転がり落ちた。


涼音は呪文を唱えて、周りの土地を浄化しながら封魔石に近づく。

「こんなサイズになるって事は、結構高レベルだったんだね。」

涼音は封魔石を拾う。

ふと、すぐ傍に地面に刺さった刀が有る事に気付く。

「不死の魔王の刀か。」

涼音はその刀も回収した。

「これはしー姉へお土産かな。」


涼音は、たすき掛けにした風呂敷からペットボトルを取り出し、念を込めて聖水にすると、それを地面に注いだ。

毒に侵されていた地面が淡く光り、浄化されていった。


「これで良いかな?」涼音がシャイナに言う。

シャイナはにっこりとほほ笑んだ。


どうしよう。

涼音さんますます黒く。。

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