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ダンジョンにて3

(あれから何階層降りて来たのだろうか。)と愛華は思う。


涼音とシャイナは普通に日常会話をしながら、目の前に現れた魔獣たちをサクサクと封印していく。

封印しても討伐と同等なので、ダンジョンのお約束の宝箱も頻繁にドロップした。


宝箱には結構えぐい罠が掛かっていたが、涼音がその罠をしれっと鑑定し、盗賊スキル持ちのシャイナがその罠をいとも簡単に解除する。

(何だろう、ダンジョンってこんなに簡単な場所だったっけ?)

(いやいやいや、昔レベル上げに潜ったところは、魔獣のレベルもここより低かったけど相当苦労したよ。)と愛華は思う。

(この二人次元が違うんだよ、きっと・・・)



何十回目かの宝箱がドロップした。

涼音が鑑定する。

「ん?」涼音が怪訝に思う。

「罠の質が変わったよ。」

「表の罠が解除されたら、時限式で3個の違う罠が発動する奴。」


「では、そろそろ最深部が近いのかしら?」罠を解除しながらシャイナが言う。


「これは、皮の小手ですね。」シャイナが鑑定をして言う。

「愛華が付けて良いよ。」涼音が言う。

「私ばかり悪いな。」と小手を付けながら愛華が言う。


宝箱の中身は宝石類と何故か侍に寄った装備ばかり入っていた。

脛あて、額あて、膝あてに始まり、加護のさらし、力の鉢巻きそして皮の小手。

おかげで愛華の防御がかなり良くなっている。


(なかなか良いんじゃない)と愛華を見て涼音が思う。

(レベルもかなり上がったから、少しは使い物になるかな?)


暫く進むとあたりの瘴気が濃くなったような気がした。

そして下層への階段を下りた時、物凄い重圧が3人を襲った。


(こ、これは、あの時の守の王に匹敵するものだ。)と愛華が思う。

涼音は重圧のする方に向かい、指で輪を作って覗き込み驚愕した。

「うそ?」青ざめた顔で涼音が言う。

シャイナも信じられないといった顔をしてその方向を見た。


「「不死の王」」涼音とシャイナが同時に呟く。

「はい?、今なんて言いました?」愛華が呟く。

「そんな高位の存在がこんな所にいる筈無いでしょ?」

「はは、そうだと良いねぇ。」涼音はそう言いながら自前の小手や膝あてを装備し始めた。


愛華がそんな涼音を見て今更ながらに気付く。

「涼音、まだジャージのままじゃない!」愛華が言う。

「そんな装備でこんな所まで来ちゃってるの?」


「いやぁ、昨日の今日だし、忍者装束なんて準備出来ないって。」あっけらかんと涼音が答える。

「でも、あんなのに出会うんなら少しはまともな物を着てくればよかったかなぁ。」


シャイナは既に弓を構えて臨戦態勢になっている。


「愛華、準備は良い?」涼音が言う。

その言葉で気を取り直した愛華は、詩織に貰った刀を抜き正眼に構えて言う。

「大丈夫だ。」

(ここまで来たら開き直ってやるしかないよね。)愛華が思う。



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