ダンジョンにて2
「では改めて。」シャイナが言う。
「私も自己紹介をさせて頂きましょう。」
「私はエルフ族「西の森」の「水に守られし村」の族長の長女。「シャイナ」と申します。」
(西の森?)初めて聞く名前だと涼音が思う。
「この森に来たのは、「繋がりの森」が「西の森」を認識しなくなった原因の調査のため。」
シャイナがそう言った時
「繋がりの森?」涼音が口にする。
「はい。貴女方が森と認識しているところは「繋がりの森」の北の部分です。」シャイナが言う。
「貴女方が「妖魔」と認識しているのは東の森の先にある魔獣族の村の者達のことでしょう。」
(何か新事実が後から後から湧いてくるよ。。何だよ、最上級の5人とか言われてるあたし、何も知らないじゃん。)涼音が思う。
(まてよ、理沙姉とかしー姉は知っている可能性大だよね。)
(マジでやば目の秘密に足突っ込んだってこと?)涼音が難しい顔をして考えていると。
「え~っと、今言ったこと、まさかご存じないとか?」シャイナが問う
「ご存じないです。」涼音が言う。
愛華はぶるぶる震えながら、「わ、私は何も見てません、聞いてません。」とフラグを立てる。
(愛華―。それ、マジであかん奴だよー。)涼音が心で突っ込みを入れる。
するとシャイナはくすくすと笑いながら言う。「やだ、私やらかしちゃいました?」
(あちゃ~、マジですか。)涼音が思う。
(マジであかん奴なら排除が濃厚かぁ。)涼音はシャイナからの攻撃を考慮して気配を断つ。
しかし「涼音。大丈夫ですよ。」とシャイナが言う。
「誰でも最初は知らないのが普通ですから。」
「だから必殺の技を出すの止めてくださいね。」
にこにこ顔でシャイナが言う。
「この森の位置関係やそれぞれの種族については、誰も秘密にしていませんし、まして秘密でもなんでも有りませんから。」
(う~ん。どうしたもんか。)涼音が考える。
「先生質問!」涼音が言う。
「はい!涼音さん。」にっこり笑いながらシャイナが言う。
(ノリ良いなこの人。)涼音が思いながらシャイナに質問する。
「私たちの常識では、人の側の森は7つの階層で分割されていて、「境森」で妖魔と呼ばれる魔獣族側の森と繋がっているって認識なんですけど。」
「はい、間違っていません。」シャイナが言う。
「「西の森」との繋がりは私たち知らないんですけど、同じようなものなのですか?」更に涼音が問う。
「私の認識では違いますね。」シャイナが言う。
「おそらく、貴女方は私たちの村、いわゆる西の森側の探索をしていないと思います。」
「森は一ヶ所としか繋がっていないと勘違いしているのでは?」
(あー。確かにそうだわ。私たち森を動ける能力「ちから」を持っている者それほどいなかったよ。)
涼音が思う。(最初にこっちを見つけちゃったから、それ以外の方向に行こうとしなかったんだなきっと。)
(さて困った。こんなヤバ目の情報、理沙姉たちに相談すべきだよね。)と涼音が考えた時、シャイナが厳しい顔で臨戦態勢を取った。
(ダンジョンの中だってこと亡失してたよ。)と思いながら涼音も慌てて周囲を識別する。
先ほど逃げて行った「キラータイガー」が上位個体を連れて戻って来ていた。
(うぉ。サーベルタイガー?)涼音が思う。
(何でこんな中層に、こんなレアが「存在」しちゃうの?)
周囲にサーベルタイガー2体とキラータイガー30体が感知できた。
(やばい楽しい。)涼音が思う。
(私、今日厄日ですかー。)愛華が思う。
シャイナが目の前の二人に問う。
「いくつ出来ます?」
(はい?何?「いくつ」って何のこと?)愛華が思う。
「サーベルー2と雑魚15位貰って良い?」涼音が言う。
「はい、では残りは私が頂いても?」シャイナが言う。
(何言ってるのこの二人?)愛華が思った瞬間に周りの存在が別の存在になっていた。
周囲に転がる「封魔石」と「見た事のない何か」
「おー初めて見る技だわ。」涼音が言う。
「いえいえ、涼音の技も見事ですよ。」シャイナが言う。
涼音は封魔石を集めながら何かを考えて「キラータイガー」の封魔石をひとつ、シャイナに渡す。
「これもどうぞ。」
「あら?」シャイナがいう。「ありがとうございます~。」
シャイナが受け取りながら言う。「ご返杯。」見た事のない何かを涼音に渡す。
(いや、ご返杯って意味違うよね。)愛華が思う。
「おー。」
「へー。」
涼音とシャイナが同時に声を上げる。
涼音はシャイナから受け取った「何か」を見ながら驚愕していた。
シャイナも涼音から受け取った「封魔石」を見て感動していた。
「「こんな「魂」の封じ方初めて見ました(みたよ)。」




