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ダンジョンの出会い

愛華がパニックになりかけている時、涼音は「キラータイガー」と緑の影の中間に移動していた。


「キラータイガー」は全く気付いていない。

しかし緑の影は少し慌てたような様子で念話で話しかけてきた。


{そこの人、そこにいては駄目!}涼音がその言葉を受け取る。

{何故排除行動をしないの?}涼音が念話で問いかける。


{私が不用意に彼らのテリトリーに入ったのが原因。だからこちらからの敵対行動は出来ない。}

緑の影が答える。

{でもこのままではお互いが消耗するだけだと思うけど。}涼音が念話で言う。

{根負けしていなくなってくれればそれで良い。}と緑の影が答える。


(ん~。種族的な思想かなぁ。)涼音が思いながら自身にかけた「保護」を解く。


途端に流れ出す凄まじい気。


「キラータイガー」は尾を股間に巻き取りながら逃げ出していく。


「保護!」周りが静かになった事を感じ取り涼音が自分に保護をかける。

それと同時に緑の影が薄れ、人のような影が濃くなっていく。

先ほどの識別で涼音は緑の影がエルフの少女であると認識していた。


「初めまして、あたし「涼音」って言います。」

涼音は目を閉じたまま話しかける。

「こんな所で何をしていたの?」


しかし、エルフの少女は即座に臨戦態勢をとる。

背中から弓を取り、矢を番えて愛華を見る。


「え?え?」愛華がきょどる。

愛華は森の理を忘れ、エルフの少女をがん見していた。

「愛華!」涼音が叫ぶ。


「!」愛華は我に返り目をつぶる。

遅かった。

エルフの少女は愛華に弓を射た。


涼音が忍者の特性スキル「俊足」を発動し、かろうじて弓の羽を触る。

弓は愛華の頬をかすめて後ろの木に刺さる。


涼音は愛華とエルフの少女の間に立ち両手を上げる。

愛華は土下座のポーズになっていた。


「敵対するつもりはありません。」涼音が言う。

「ごめんなさい、我を忘れてました。」土下座のまま愛華が言う。


エルフの少女は暫く考え、威嚇を解く。

涼音はほっとしながらエルフの少女に問う。


「後ろの初心者が、頭を上げてもいいかなぁ?」

(初心者扱いまで落ちた。)愛華が自分の失態を悔やみながら考える。

(穴があったら入りたい。)

「許しましょう。」エルフの少女が言うが愛華はなかなか頭を上げられない。


涼音はやれやれと思いながらエルフの少女に言った。


「改めて自己紹介するね。」

「あたしは「涼音」って言います。」

「しばらく前まで僧侶をやっていて、今は転職して忍者やってます。」

「ここに来たのは自身のレベル上げとこの場所での素材集めの依頼を受けたから。」

「で、そこで土下座しているのはあたしの連れ。」

「「愛華」って言う侍なんだけど、森については完全な初心者。」

「森の理を破ったのはあたしの指導不足なんで文句はあたしにお願い。」


「~~~~。」愛華は土下座しながら顔が真っ赤になるのを感じる。

「私の失態で最上級の5人と呼ばれる方の汚点を作ってしまった。」


更に涼音が言う。

「何度も言うけど、貴女と敵対する意思はありません。」


エルフの少女は弓を仕舞いながら涼音に言う。

「涼音さん?」

「呼び捨ての「涼音」でいいよ。」涼音が答える。

「では、涼音。」エルフの少女が言う。

「目を開けて貴女を見ても良いですか?」

「はい。喜んで。」涼音が答える。


「えと、あたしも貴女を見ても良いかな?」涼音が言う。

「どうぞ。」エルフの少女が言う。


これでお互いがお互いの敵対心の無さを認め合ったことになる。


涼音は眼を開き(おー、マジでエルフだ。)と思う。

緑の影はエルフの少女であった。

金髪の長い髪が肩から腰まで流れている。

たぶん草の汁で染めたであろう緑色の薄手の服を身にまとい、両足は何かの動物の皮で編みこまれたブーツに似たものを履いていた。」

左手にはやはり皮で編みこまれた小手のようなものを装備している。

その背には身長ほどもあろうかと思われる弓があり、腰にはその弓用の矢を入れるための皮の袋と短剣を装備していた。

その存在は色々と推測されていたが、実際に存在が確認されたことはない。

愛華に出会った時、美少女だと感じたが、目の前のエルフの少女はそれを凌駕する顔立ちをしていると涼音は思った。


エルフは涼音に言う。

「私は人の言葉で「シャイナ」と言います。」

「私たちの本当の発音は「人」には聞き取れないそうなので。」


でも、涼音はそれを受け入れた。

「「シャイナ」さんて言うんだ。」

「よろしく「シャイナ」さん。」涼音が言う。


「私のことも「シャイナ」と呼んでくれてかまわないですよ。」シャイナが呼び捨てを許可する。

涼音とシャイナはお互いに顔を見合わせ「にかっ」と笑うと腕を「ガッシ!」と組んだ。

お互いが感じる。

「「同類!」」


愛華は土下座しながら疎外感を感じていた。

「私、いつまでこうしてればいいんだろう。。(涙)」


その思いを感じたのか

「そこの侍。「愛華」と言いましたか。」シャイナが言う。

「初心者のミスをいつまでもなじるのは大人げありませんので、今回のことは現時点で不問にいたします。」

「逆にいつまでもそのような態度を取るなら最大限の奥義で答えますのでそのつもりで。」


愛華は反射的に顔を上げる。

ニコニコと笑うシャイナの顔が目に入る。

「私、本当に許されたんだ。」愛華が思う。


話の流れがおかしかったので改定。

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