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彼女と僕の奇妙な日常【小説家になろう!】  作者: MOH
前日譚 『この展開は!』(彼女と僕が出会った理由)

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シナリオ!(とある受験生のつぶやき)

 彼女に、バニーガールになった件(くだり)をかいつまんで説明すると、頷きながら納得したご様子。

 もう『変態』とは呼ばないでね。


 僕と彼女の話を、聞くとはなしに聞いていた叔父さんが口を開いた。

「そろそろ説明しないと、いくら時間があっても足りないぞ」


「彼の話につい聞き入っていました。同じクラスにいたのに全然知らなかったよ。それでね、最初にクラスで映画のシナリオを募集したでしょう? それに応募したよね?」

 彼女は僕が説明した映画撮影の苦労話が無かったかのように、急に話を変えてくる。


「何で知っているの?」忘れもしない初めて作った物語のシナリオ。


「私、応募のあったシナリオの審査員をやったの」

 シナリオの審査をやったなんて初めて聞いたぞ。誰が決めたんだ?応募者の断りなしに。


 小さく驚く僕のことを気にもせず、彼女は審査の様子を説明する。


「10本くらい集まったかな? シナリオモドキが。男子の応募が多かったけど、どれも厨二病(ちゅうにびょう)を拗(こじ)らせたようなものばかり。クラス委員からメールで送られてきたけど、どれも数行読んでデリートしたわ」


 即、消したのか! 中身はどうあれ、書いた本人の想いが詰まった原稿を! 彼女は僕の表情を読み取ったのか補足説明する。


「だって、長々と書かれた自分語りを読んでも時間の無駄でしょう? でもその中にチョットおもしろいSFっぽいシナリオを見つけたの」


 嬉しいような嬉しくないような、イヤな予感。

「もしかして、僕が書いたシナリオ?」


 彼女がニンマリとして答える。

「ご名答。さすが著者だけあって、少し話をしただけですぐに分かるのね」


 気がつくも何も、初めてシナリオを書いて自分なりに気に入ったから、それを物語に仕立てて「小説家になろう」に投稿を続けているんだ。新しいエピソードを投稿すると読んでくれる読者がいるからね。


「私、思ったの。このシナリオは面白いけど、文化祭の映画では撮れないなって。最初の研修シーンは学校で撮れなくもないけど、直ぐにターミネーターや恐竜とバトルでしょう? 宇宙人の巨大ロボットも出てくるし。主人公の女の子たちはカッコいいけど、あんなことをスタントなしにやったら、命が幾つあっても足りないわ」


 彼女はシナリオをよく読み込んでいるご様子。

 でも、宇宙人ロボットはトライポッドのことだと思うけど、文化祭で提出したシナリオにそんな先のことまで書いたっけ?


「今、なんでそんなに知っているの?と思ったでしょう?」


「まぁ、そうだけど」

 彼女はなんでもお見通し。

「あのあと『小説家になろう』へ投稿を始めたでしょう?」


 エェーッ! 彼女はなんで知っているの! 投稿していることは誰にも話していないのに。


(つづく)

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