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彼女と僕の奇妙な日常【小説家になろう!】  作者: MOH
前日譚 『この展開は!』(彼女と僕が出会った理由)

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文化祭!(とある受験生のつぶやき)

「高校で初めての文化祭だから、最初はみんな盛り上がったよね?」

 僕の黒歴史になる以前、クラスみんなが高揚した気分で楽しい雰囲気だったのを思い出した。


「そうなの? 私には元気な男子が五月蝿(うるさ)かっただけだけど」

 当時の高校一年生にしてはクールな感想。僕もそうしておけば黒歴史にならなかったのに。


「だいたいさぁ、思いつきで映画を撮ろうとすること自体が間違っているのよ。TVが垂れ流すドラマだって、企画してシナリオライターに粗々(あらあら)の筋(すじ)を書かせて、タレントを確保しながらスポンサーを見つけて番組として成り立ちそうになったら、局のお偉いさんの会議に諮ってようやくGOよ。それでもお蔵入りしたりするんだから」

 彼女は何でそんなにTV業界に詳しいの?


「文化祭の映画なんてノリで作るんだし、まあ記念というか?」

 嫌な思い出なのに、いつの間にかクラスで作った映画作成を擁護している。


 彼女は当時のことを思い出したのか、瞳を輝かせてニヤリとした。

「あんな格好をして出演したから、一生の思い出! まさしく記念碑よね」


 アーッ、やっぱり黒歴史だ!

 クラスで撮り始めた『映画』という出し物は、クラスのみんながスマートフォンで自分たちや学校を好き勝手に撮った映像を寄せ集めてパソコンで編集して完成、というお気楽なものになったんだ。

 班編成をして、撮るシーンの割当もしたけど、まともなシナリオがないので集まってきた映像もグダグダ。僕がいた班はリーダーが『涼宮ハルヒ』をよく知っていて『エンドレスエイトは最高!』という一家言を持つ変なヤツ。 

 アッ! 思い出した! アイツが『涼宮ハルヒみたいな映画を撮りたい』と言い出したんだ。黒歴史の張本人はアイツだったんだ。でも、もう学校にいないから追及も出来ないけど…。


 頭の中で回想を重ねていると、彼女が追撃してくる。


「ねぇ、あの格好って、自分から『やりたい』って言ったの?」


「まさか! 誰が好き好んで、あんな格好で商店街を歩くわけ?」


「だよね。そんなことするのは変態さんくらいだもの。あの映画を観たとき、あなたのことを変態だと思ったのよ」


 変態、変態、言うなし。

 あの映画のせいで、校内では(悪い意味で)有名になったんだから。

『今年の1年生には、ウサギの格好をした変な男子がいる』って。


(つづく)

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