表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/42

首輪の番人

ソヤン村に到着し、馬車を降りたエルリンを兵士風の男が出迎える。

人間で歳は30くらい、清潔で人の良さそうな顔つきをしている。

「長旅ご苦労様ですエルリン殿。私はこの村の自警団の団長をしておりますティモン・フランネルと申します」


「エルリン、エルリン・ファリルです」


「お噂はかねがね、とてもお強いと伺ってます」


「・・・・」

エルリンは何も言えなかった。


「どうぞこちらへ、詰所に案内します」


田園風景の中、まばらに住居らしい建物がある。シュトラーダ王都とは違い、故郷を思い出すような景色である。しばらく歩くと、一般の住居より少し大きい建物が見えてくる。

「ここが詰所です。寝泊まりもこちらでしてもらって大丈夫ですよ」


扉を開けると、エルリンは意外に広くて綺麗なことに少し驚いた。


2人はテーブルに腰掛けると、話を始めた。


ティモンの話ではこの村はシュトラーダ王国の南東の端に位置していて、南に不死者の王国、すなわちヴァンパイアの国があり、東には死者の王国(アンデッドの国)がある。

この両国は敵対していて、常に小競り合いが起きている。死んだ者と死なない者、相性が悪いらしい。


大抵はアンデッドからヴァンパイアに対して戦闘を仕掛ける。

だが、たまにアンデッドが行動指示から外れてうろついて、それでこの村にやってくることがある。


その野良アンデッドを討伐するのが主な自警団の任務だと言う。もちろん他にも魔物が出ることもあるらしいので、それも対処する。

「大体わかったわ、この村を守りきればいいのね」


「そういう事だ、ここは田舎すぎて大きな事には巻き込まれない、だが弱い魔物からはターゲットにされやすい」

「でも、あのケチな領主様が何かの時にこの村を拠点にしやすいと思ったのか、戦力を増やすと言っていた」


「何故君がここに送られてきたのか詳細は聞かないが、噂通りだと、この村では君が一番強い、頼むから暴れないでくれよ」

ティモンは半分真顔で笑った。


「安心して、あなたには恨みはない」


2人が話していると、ドタドタと誰かが走ってくる音がする。激しく扉が開くと同時に、若い男が息を荒立てて叫んだ。

「ティモンさん!アンデッドが!」


「エルリン用意してくれ、装備は隣の部屋に用意してる」


エルリンは急いで部屋に行き、装備を整えた。

「これって・・・」


エルリンは武器を見て驚いた。そこにあったのはウォーハンマー。


エルリンは装備を整えてティモン達自警団と集合した。


そこにいた全員がエルリンに注目した。

「実際に見るまでは信じられなかったが、本当にそんな武器を使うんだな」


「意外としっくりくるのよ、この武器」


アンデッドはスケルトンタイプが2体、この面子でもなんとかなる。

スケルトンは白骨死体が動き出したアンデッドなので、ウォーハンマーは有効だ。


戦闘はあっという間だった、エルリンの疾風のような動きからウォーハンマーの一振りでスケルトンは砕け散った。

自警団達は皆、呆然としていた。

「エルリン、君は本当に凄いね、あんな動きをするエルフは初めて見たよ」

感謝と共に恐れも抱いていた。


ここでエルリンの新しい生活が始まったのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ