27試合目 乱打戦の試合経過
5回を終えてルーキーズは5点のリード。
先発ラッキーは5回12失点で降板。
さあ、ここで問題です。
ルーキーズ対デビルズ、今のスコアは何対何でしょうか?
答えは――。
『ルーキーズ17-12デビルズ』
……まったく意味が分からん、これ本当に野球のスコアなのか怪しくなってくる。
しかもまだ5回までしか終わってないんだな、これが。
ここまでの乱打戦で既に5回も打席が回ってきていて、両チームの選手達はまるで延長戦に突入したかのような疲れが見えた。
ちなみにここまで両チーム合わせて10本のホームランが飛び出している。
ルーキーズが打神3本、タロウ1本、テオ1本、BFO1本の計6本。
デビルズが二人の選手で計4本。
ここで打神の成績を振り返ってみよう。
第1打席→ツーランホームラン 打点2
第2打席→グランドスラム 打点4
第3打席→ツーベースヒット 打点2
第4打席→シングルヒット 打点1
第5打席→ソロホームラン 打点1
5打数5安打10打点と今まで不調だったのか疑わしくなるほど大暴れだ。
ルーキーズが得た点の半分以上を一人で叩き出してい頼もしいことこの上ない。
毎試合これぐらいとは行かずとも、今日の半分ぐらい打ってくれれば言うこと無いんだけどな。
まあ、ここ百年メジャーではどんなに優秀な打者でもシーズン打率は四割を越えない。
毎試合ヒットを打つと言うのはさすがに無理があるか。
シーズン歴代最多安打記録を作ったレジェンドでさえ、ヒットができない試合があった。
やはり野球は難しい。
そんな事を考えていると、ちょうど打席では打神が三振したところだった。
「サイクルまで王手とはいえ、あんまり気張り過ぎるなよ。もう十分ってくらい今日は大活躍なんだからさ」
「大差がついていれば気持ちは楽だったんだけど、5点差だと油断は出来ないよ。何せ5回まで12点を取った強力打線だからね。更に点を取れるなら僕も貢献しないと」
自分の記録よりもチームのために行動する。
それが打神の利点だろう。
「それにしても大量得点でも相手を突き放せず、うちも相手もこの点差じゃお互いに野手登板出来ないのはしんどいよな。野手登板って何点差からだっけか?」
「えっと、負けている場合は8点差、勝っている場合は10点差の9回のみだね」
「あと3点取れれば、か。まあ、それ以前にリリーフが無失点で踏ん張れるかっていう問題があるわけだが……」
磐石なリリーフ陣であれば安心して見ていられるんだが、うちのリリーフは不安定すぎるからな。
ただでさえ不安があるのに、相手の打線が活発だと尚更だ。
無失点で切り抜けるなんて無理な気がする。
「投手を温存出来ないのは僕たちだけでなく、相手も同じなのが唯一の救いだね。……じゃあ、行ってくるよ」
「またトンネルするなよー」
両チーム通じて初めてスコアボードに0が刻まれた。
マウンドにはリリーフのハムストリングが上がり初球から早速被弾。
続く打者にも甘く入ったボールを軽々と外野まで運ばれた。
バッティングピッチャーが投げているのかと心配になる球速にキレのないボール。
これでは簡単に打ち込まれる。
むしろ打ってくださいと言っているようなものだ。
結局、ハムストリングはこの回投げきったが3失点した。




