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ポートランド・ルーキーズ  作者: 帆影眠(ぽやしみ仙人)
3・4月編

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22/34

21試合目 無援護or致死量すぎる援護点



 ブルージーンズをスイープしたルーキーズの勢いは止められない。

 敵地で行われた同地区対決のエレファンツ戦では打神の3試合5HRと勝利に貢献し、2カード連続でスイープ。

 6連勝は球団史上初の快挙だった。

 たった6連勝すら十年で一度も達成出来ていないルーキーズの異常なまでの弱小っぷりが際立つ。

 その翌日、敵地での同地区対決はマシーンズ戦だった。

 4連戦の初戦、俺は先発としてマウンドに立ち8回無失点。

 一方で味方は僅か1安打0得点とバットが湿っていた。

 きっと昨晩降った雨で水を含んでしまったのだろう。

 相手もエースを出してきた訳だし仕方がない。

 ルーキーズ打線に7回無失点12K――相手の方が一枚も二枚も上手だったということだろう。

 ま、まあ、俺もマシーンズ打線を2~7回まで18人連続三振で仕留めましたが???

 8回無失点18Kは今季メジャー最多奪三振(一試合)らしい。

 よって俺の勝ちだ――なんて調子に乗っていたら、クローザーがサヨナラホームランを浴びて試合には負けた。

 だが、残りの3試合は前日まで沈黙していた打線が活発になり3連勝、これで3カード連続の勝ち越しを決めた。

 ちなみにこれも球団史上初の快挙らしい。

 これなら今年の目標であるシーズン勝ち越しも夢ではないだろう。

 ……いや、志低すぎだろ。

 たとえ嘘でも不可能でもPS進出とかWS制覇みたいな目標ぐらいは掲げてほしい。

 そんなルーキーズは移動日を挟み、同リーグ東地区のブルースをホームへ迎えた3連戦。

 その初戦は両チーム合わせて8本のホームランが飛び出す空中戦の末12-10でルーキーズが勝利。

 もちろん打神もホームランを打ちこれでホームラン8本。

 昨年のホームラン王として意地を見せている。

 この調子で量産体制に入れば、メジャーでもホームラン王に輝けるはずだ。

 まずは俺が投げる試合で打って大量援護してほしい。

 前回登板はチームは負けたが俺には勝敗がつかなかったからな。

 何で8回無失点で勝ちが付かないんだよ……。

 110球も投げたの馬鹿みたいじゃん。

 まあ、今日も今日とて無援護なんだろうなと若干諦めつつマウンドに上がる。

 昨日の試合みたいに空中戦だったら嫌だなと思いつつ、変化球中心の投球をするが、皆ブンブンバットを振ってくるので面白いくらい空振りが取れる。

 特に落ちる系のボール、それこそフォークやスプリットは効果が抜群過ぎてまったく打たれる気がしない。

 三者連続三振でベンチに引き上げて味方の援護を待つ。

 そう言いつつ俺も9番で打席には立つので人任せではいられない。

 キャッチャーのタローと打ち合わせをしつつ野手達の攻撃を見守る。


「いきなりホームランか……」


 先頭打者ホームランで裏の攻撃が始まり、2番は四球で出塁、絶好調の打神がツーランホームラン、続くBFOもソロホームランが飛び出しこの回一挙4点。

 更にツーベースヒット、シングルヒットの連打でノーアウトで一、三塁のチャンス。

 7番のタローによる犠牲フライで1点追加。

 8番は三振で初回から9番の俺にまで打席が回ってきた。

 初回だけで5点とか致死量の援護過ぎて、残りのシーズンで1点も援護が無いんじゃないかと不安になってくる。

 ツーアウト三塁の場面、ベンチは朗らかに談笑中で特に指示は無い。

 三振するのは癪なのでバントをして一塁方向へ転がす。

 ボールの行方は気にせず、一塁まで全力で駆け抜けた。

 だが、いつまで経ってもファーストへボールが送られて来ない。

 何事かとホームベース方向へ視線を向けると、投手と捕手がグラウンドに倒れ込み騒然としていた。

 ベンチから救護スタッフが飛び出してくるが、投手捕手共に立ち上がって自力で歩けていたのでそこは安心だ。

 恐らく打球を処理するため焦って接触したのだろう。

 大事を取って投手も捕手も交代となった。

《用語解説&設定》

・K→三振のこと

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