第24話 閑話休題と情報整理と新章突入~謎が謎を呼び、真実の道標となる~
三人を乗せた馬車は北の国と西の国の間の長いトンネルに入っていた。
暗がりの中を馬車に付いたランプとトンネルの天井に吊り下げられた明かりだけが頼りだった。
「アリス、何書いてんだ?」
ロックは、持ってきていたランタンの明かりを頼りに、羊皮紙でできたノートにメモを取っているアリスに声をかけた。
「西の国で謎だった部分をまとめようと思って。」
「謎?」
「例えば、デリシャさんがなぜ殺されたのかとか、デリシャさんを殺すときに、なんで師匠は自分の犯行だってわかるぐらい精密な魔力操作をしたのかとか、ミルテがどうやって検問の厳しい西の国から東の国へ移動したのとかか・・・。」
「ミルテガ、ユクエシレズノ、パーティヲ、ドコヘカクシタカトカダナ。」
「ニル坊、お前結構頭回るんだな。」
「ロックガ、アタマガカタイ、ソレダケ」
「あぁ、石頭ってことかぁ。」
「おい、お前らどういうことだ?」
「なーんでも、なーい」
アリスは下手な口笛を吹いた。
「とにかく、今はそんなことより、北の国について調べようぜ。」
ロックはミリナから手に入れた、北の国の資料を取り出した。
「氷角獣、雪まつり、木彫りの像、アイスクライム、・・・」
「なんだか、観光地みたいなラインナップだな。」
「ウン」
「でも、俺達の目的はあくまでミルテの捜索だ。目的を見失うんじゃねぇぞ。」
「わかってる。」
「ボクハ、モトカラ、ソノツモリ。」
三人は狭く、薄暗い馬車のなかで心を一つにした。
北の国へ続くトンネルを馬車が抜けようとしていた。
「いよいよ、北の国ね。」
トンネルの奥から冷たい風が吹きつける。
新天地でのアリスの物語が今、幕を開けようとしていた。
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