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呪い姫を抱きしめたら月詠の導師に覚醒したので、王子を〆て姫を救う旅に出ます  作者: 輪三


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賢者様は激しいのがお好き!?

女将の言う通り、大通りに向かう途中に『酒家しゅか のんべい』はあった。

年季の入った扉には色ガラスが嵌っており、中の様子が見えた。

なかなか繁盛はんじょうしていた。中に入ってみる。


「いらっしゃいませ!お1人ですか?」


同じ歳位の犬耳の女性だった。


「はい、1人です。あの人を探していまして・・・・」


「はあ・・・・」


少し迷惑顔だ。そうだ!オレは素早く銀貨を1枚取り出し、彼女に握らせた。

手を覗きこみ銀貨と分かると


「どうぞ、探してみて!まだ来ていないなら、空いた席で待っていても

イイからね」


満面の笑みで言うと、厨房のカウンターに歩み去った。

心付けは良い仕事をするようだ。

ざっと見回す、テーブル席は8席あるが、1つを除いて埋まっている。


カウンターは十席か1人客が離れて3名程座り、カップルも一組いた。

それらしき人はいないみたいだ。

アっ、カウンターがL字になっていた。


あの人かも、少し歩み寄ると見えてきた。

褐色の肌に白銀の髪はセミロング位の長さで、少しウエーブがかかっていた。

そして特徴的な笹穂のような細く長い耳、ダークエルフだ。


うつむいて酒杯を回し沈思ちんししている横顔はエルフらしく非常に整い美しかった。

さらに近づくと蠱惑こわく的な香水の匂いが鼻孔びこうをくすぐった。


「あのすいません・・・・」


「ん・・・?」


トロンとした目で一瞬こちらに視線をよこすとまた酒杯に目を落とした。

美しい顔の目元などが赤い。


「何だい坊や、ナンパかい?フフフ、おねえさんと遊びたいのかい?」


からかうような口調だった。


「いえそうではありません。賢者セレスタリア様でしょうか?」


「そうだと言ったら?一緒に飲みたいのかい?」


「いえ・・・・私は聖月山から参りましたリョーマ・マークスと

申します。・・・そうだお手紙を預かっています」


オレはそう言うと懐から取り出した封書を彼女のテーブルに置いた。


「手紙?・・・・・誰からだい?」


「はい、北条 宗親 殿です」


「ホウジョー?・・・・・・ほうじょう・・北条!北条宗近だって!」


突然の大声にオレも周りもびっくりしている。

そんなことは気にもせず、カウンターに置いた手紙の封をもどかしそうに

破ると、食い入るように読みだした。


「エっ・・・何だって!・・・」


そう言うとおずおずとオレに顔を向けた。

マジマジとオレの顔を見つめると


「お前!今代の月詠の導師か!あー・・・あーーー」


そう叫ぶとゆっくりと立ち上がり、オレの髪の銀髪の辺りを触り、反対の手で

右頬を触ると銀眼の瞳をジっと見つめてきた。

頬に触れる手は微かに震えている。


その瞳からは涙で潤み、今にも零れ落ちそうだった。


「あーーー会えた・・・・また会えた・・・」


そうつぶやくと抱きしめられた。

豊かな双丘に顔を押し付けられた。柔らかさと先程の香水の匂いに股間が固くなって

しまう。


だってしょうがないじゃないか!


でも首筋にポタポタと涙が落ちるのを感じると平静に戻っていく。

その時だ後ろの方から若い女性の声が聞こえた。


「師匠、迎えにきましたよー。そろそろ晩ご飯です、帰りまし・・・・!

な・・・何して・・・・・」


そんな声が響くとソレスタリア様は、抱きしめるのを止めてまたマジマジとオレを

見つめると、今度はそろそろと両手を伸ばしオレの頬を挟むように当てると、

「レオニス様」とつぶやき、目を閉じると


「何でキスしているんですか!!」


女性の声が響いた。

オレが聞きたいよ!!

それは大人のキスだ、彼女の舌がオレの中を優しく蹂躙じゅうりんし、激しく舌を吸われた。


オレは目を白黒させ、なすがままでフリーズしている。

レオニス様って誰?

周りもザワついている。


「あれ賢者様で無いか?」


「オっ熱いねぇ!」


「若い男の子よ・・・・・イイなぁ・・」


「賢者様、おれともしてーーー」


「やっと・・やっと・・・ウン・・・アっーーー・・・・・」


などと言い、唾液の絡まる淫靡いんびな音を響かせている。

また股間が・・・・・。


「もう何しているんですか!離れて!!」


強引に割って入られ、引き離す。

ホっとしたのと少しの残念さを感じてしまった。


「師匠しっかりして下さい!何しているのですか、こんな所で、しかも

こんな若い男の子を!お水、お水持ってきて」


まだオレに手を伸ばそうとするのを片手で制止ながら、受け取ったグラスの

水に手をかざした。


「ウンディーネ、疾く来たれ、我が名はリシェルナ・フェルス」


そう唱えるとコップから水が浮き上がり、ソレスタリア様の顔を覆った。

その透明な液体はウネウネと動いている。

精霊魔術!


喉を押さえ、水に手を突っ込んだりして苦しそうにしている。


「大丈夫なんですか!このままでは・・・・」


「平気平気、この程度で師匠は死なないから。酔いをますのはこれが

一番だから!」


するとソレスタリア様が素早く右手で空中に印を結んだ。

その途端、ウンディーネが消滅した。


「ハア・・ハア・・死ぬかと思った・・・・」


肩で息をして涎を拭いていた。


「リシェル・・・・・、もう少し優しく酔いを醒ましてくれないか」


「師匠が若い男の子と、公衆の面前で激しくディープキスなんてして

いるからですよ!」


腰に手を当てプリプリ怒っている。


「ん?キス?・・・・」


オレの顔をマジマジと見つめると


「君は誰だい?」


「え・・・・?」


オレはまたフリーズした。


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