表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
呪い姫を抱きしめたら月詠の導師に覚醒したので、王子を〆て姫を救う旅に出ます  作者: 輪三


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
44/55

いざ聖雷山へ

聖雷山からカーナフィー様達が来たことにより、オレ達はそのまま旅立てる

ことになった。

こちらにわざわざ迎えに来たギリアーノ隊長に事情を説明すると、快く馬車

をそのまま借り受けることができた。


そのうえで一つお願いをしてみる。


「馬を数頭お借りすることはできますか?我らは巫女達の護衛をしながら、

聖雷山に向かいたいのですが」


「護衛ならこちらから三個小隊程付ける予定でしたが、まあ確かにか弱い

婦女子では無いリョウマ導師達なら馬のが良いのは分かります。

分かりました軍からお貸ししましょう。何頭ほど?」


ざっと見回す、マリアと目が合った。頷いている。


「5頭程お願いできますか?」


「承知しました。おい、誰か・・・・・」


無事借りることが決まった。

連れてこられた軍馬は大山羊より体高が高い。初めて馬に乗るが問題は無かった。

別れの挨拶と聖雷山での再会の話をして早々に出発した。


順調に進めば夕方遅くには聖雷山の麓の街、ランメーレに到着予定だ。

幸い天候も良いし、街道で進むので問題は無いであろうとのことだ。

ましてや三個小隊も護衛に付くので襲われる心配も無い。


ルバやアヤメ、マリアも危なげなく乗馬していた。

少し前方を走る二台の馬車ではフェリ様とラヴィニア様が楽しそうに

おしゃべりをしているようだ。2人が仲良くなれそうでホっとする。


「あの二つの山が連なっているのが聖雷山です」


一緒にくつわを並べるマルニが教えてくれた。

天気が良いので聖雷山の二つの峰が良く見える。


「今日は珍しいですよ、普段は雲がかかることが多くて麓の街が晴ていても

しょっちゅうゴロゴロ雷が鳴っていますからね」


オオイヌに乗ったキトルが言った。

足元をちょこちょこ走るオオイヌに最初は神経質そうに鼻を鳴らしていた軍馬も、

慣れたのか今は気にした様子も無い。


などと話しながら、馬車の速度に合わせているのでゆっくりとしたペースで進む。

途中に何度かの休憩をはさみながら、予定通り夕方前に麓の街ランメーレに到着した。その頃には聖雷山には厚く雲が立ち込め、時々雷鳴が轟いていた。


街道から見える街はかなり大きく城門も立派だ。

夕方ということもあり街に入るのにかなり混みあっていたが、聖雷山の関係者という

ことで優先的に入ることができた。


やがて大きな旅館の前で馬車は停まった。

ラヴィニア様が降りてくる。


「リョーマ様、ここまで護衛いただきありがとう存じます」


「いえ、軍の護衛もいましたし、特に何も無かったので礼など不要です。それにおかげさまで、待たずに街に入れて宿まで手配いただきありがたい限りです」


「そのようなこと、我らの命と名誉をお守りいただいたのですから。こちらの宿は大きな温泉の浴場が名物で、皆様の泊まるお部屋には個室の露天風呂も付いております。お食事もきっとご満足いただけると思います」


「温泉!」


アヤメとマリアがテンションを上げている。

良かった、個室の温泉があるならフェリ様も気兼ねなく疲れを癒せるだろう。


「おおー、温泉の後は飲むぞリョーマ!」


ルバも嬉しそうだ。

オレは馬車に寄り、フェリ様に手を差し伸べエスコートして降りるのを待つ。

フェリ様は微笑まれ降りた。


「ラヴィニア様、ここまでお話相手になっていただきありがとう存じます」


「そんなフェリネシア様こそ色々お話いただき、ありがとう存じます。

あのフェリネシア様、私のことはどうかラヴィーとお呼び下さい」


「まあそれではラヴィー、私のことはフェリと呼んで下さい」


「ではフェリ様と」


「様はいりません。ここは王城ではありませんから」


「ですが」とか「それなら」とか2人でキャイキャイしてる。

美少女2人が言い合っているのを微笑ましく眺めていたら護衛部隊の隊長から

声を掛けられた。


「ではリョーマ導師、我らはこれで失礼します」


「ここまでありがとうございました。馬も馬車も助かりました」


「いえ、お役に立てなら幸いです」


「おおそうじゃ、お主らはこのまま駐屯地に帰還されるのか?」


ルバの問に


「いえこの街の守備隊の営舎で一泊して帰還します」


「そうか、ではこれは少ないが今宵の酒代にしてくれ」


ルバが銀貨を数枚隊長の手に握らせた。


「いえ、いただくわけには・・・・・」


「なあに構わんて、馬も借りたことだし取っといてくれ」


「・・・ではありがたく頂戴いたします。部下も喜びます」


そう言うと敬礼して去っていった。


「ルバありがとう、こういうことはオレは何も知らない。勉強に

なる。後でお金は払うよ」


「なあにイイってことよ!金もいらん。お主のその刀と鎧を作った時に

モルドからたんまり貰った。今後必要になったら言うわい。

まあこういうことは心付けと言うのじゃが、意外と大事でな。ケチな

奴より気前の良い奴の方が人はついてくる」


そう言うとさっさと宿に入っていった。


「リョーマ様、我らはこのまま聖雷山に戻ります。今後のご予定ですが、

本当は明日にでもと思ったのですが・・・・。その・・・・」


そうだよな、今回の事件の対応などでバタつくのだろう。


「あの、明日は我らも旅の疲れを癒すということで、ご案内いただくのは明後日

でいかがでしょう?」


「恐れ入ります。そうしていただけますと・・・。では明後日の10時位に

お迎えに参ります」


そう言うとラヴィニア様は皆を引き連れて去っていった。


「リョーマ、参りましょう」


少しフェリ様が嬉しそうだ。聖月山でも温泉があり、フェリ様も好んでいた。

オレも大好きだ。


案内された部屋はオレとルバと2人には広く豪華だった。アヤメは一緒の部屋をと言ったが、ルバもいるしフェリ様達の部屋にした。

男同士早速大浴場にいき癒されてきた。温泉は本当に良い。


食事も部屋ごとに出してもらった。フェリ様もいつもの仲間達なら仮面を外して

食べれるだろう。

料理は手の込んだ物で、名物の聖雷山で捕れた猪鍋や金ヤマメという脂の乗った川魚などどれも大変旨かった。


ルバはドワーフらしく豪快に食べ、そして飲んだ。雷酒という名物の火酒を浴びるように飲んでいる。しきりに勧められたが調べたいことがあったので断った。

まだ飲み続けているルバを置いて、帳場に向かった。


そこには宿の女将おかみらしき人が書き物をしていた。


「お聞きしたいことがありますがよろしいでしょうか?」


「はい、何なりと」


人好きをしそうな笑顔で言われた。


「こちらの街に賢者セレスタリア様がお住まいと聞いたのですが、お分かりに

なりますか?」


「あっ、はい存じております。この街の西の郊外に屋敷がありますよ」


「そうですか。訪ねればお会いできるのでしょうか?」


「どうでしょう?気さくな方ですからたぶん・・・。あっでも今ならきっとあそこに

いますよ。この宿を出て大通りに向かう途中に『酒家しゅか 吞兵衛のんべい』というお店があります。いつも大体この時間飲んでますよ」


何と!意外とすぐに会えるかもしれない。オレは女将に礼を言って向かうことにした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ