【二十六話】 少年、弟子の武器が完成する
物凄く短いです。すぐに次を出そうと思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
猫たちが来てから二日が経った。
今日、ドラグとシャルはミユの店に来ていた。
一体そこで何をしているかというと、
「はい、シャル。シャルの武器だよ」
完成したシャルの戦斧をシャルにプレゼントしていた。
「こ、これ、僕のですか!?僕に!?」
「そうだよ。この前チンピラ倒した時にタダで武器を打ってくれるって約束してたじゃん?それで作ってもらったんだよ」
「わざわざ僕のために・・・っ!」
目を潤ませるシャル。本当に嬉しそうだ。
「ありがとうございます!師匠!」
「お礼はミユちゃんに言ってよ。作ったのは俺じゃない」
「ありがとうございます!ミユさん!」
「おい、人が悪いぞドラグ。これは私の礼なのだ。私が礼を言われるのはおかしい」
「まぁ、いいじゃない?」
和気あいあいな雰囲気に包まれる鍛冶屋デュイス。
「私なりに全力を尽くした。かなりいい出来に仕上がっていると思う」
「本当ですか!」
ミユのその言葉を聞いて、新たに手に入った戦斧を試してみたくて仕方がないというように体をうずうずさせるシャル。
ドラグはその様子を見てこう言った。
「シャル。話があるんだけどさ」
「? なんでしょう?」
「一緒に王都にいくか?道中でいろいろと教えられるし」
ドラグは、王都への道のりの中で、シャルに稽古をつけるつもりのようだ。
2日待てと猫たちに言ったのも、新しい武器をシャルに持たせて、一緒に王都に行く算段をたてていたからだった。
「いいんですか!?お邪魔では」
「いいよ。一人で行くのも寂しいし。むしろ、遠いけど大丈夫?」
「大丈夫です!あ、ありがとうございます!」
嬉しそうな顔をして頭を下げるシャル。
ドラクマの、シャルへの指導はここから始まるのだった。
「とりあえず明日の朝に街を出ようと思ってるから、カレンさんに報告しよう」
「はい!」
一段落ついたところに、ミユが言葉をかける。
「王都に行くのか?」
「あぁ、うん。なんか呼ばれちゃってさ」
「呼ばれた?誰にだ?」
「王さま」
「王!?」
口をあんぐりと開けるミユ。まぁ、仕方のないことだろう。だって王だもん。
「しばらく会えないのが寂しいけど、頑張ってね!ミユちゃん」
「あ、あぁ。ドラグもな・・・・」
呆然としたまま手を振るミユに別れを告げるドラグ。
店を出ると、もうだいぶいつもの街を取り戻したイースの街の人々が、盛んにメインストリートを行き来している。
空は快晴。なにかいいことが起きる予感が、楽しい出来事が待っている予感が、シャルにはしていた。




