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ワタクシこそがトップに立つのですわー!  作者: MA
幽霊屋敷の廃王子

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呆れ果てる醜態

 記事を戻すと『幽霊屋敷売却』の下に『グレイ・フルセーン伯爵殺人事件』の記事があった。

 どうやら注釈記事ようだ。


『グレイ・フルセーン伯爵殺人事件。グレイ・フルセーン伯爵殺人事件は850年に王都の貴族街10番街にあるフルセーン伯爵邸で起きた殺人事件である。850年4月29日に発生し、翌日早朝に家宰に発見された。この事件は貴族家当主が殺害された珍しい事件であり、警察が捜査に入ったものの未解決となった。犯人の痕跡は少なく、現場にあった燭台で撲殺されたと思われ、衝動的な犯行と思われていたが、邸宅に詰めていた護衛らも声を聞いておらず、正門から出ていったものはいない。また隣家の貴族邸も捜査されたものの塀を越えて着地したようなあとはなく、家中の者が夜に見回った際に物音などを聞いたということも報告されなかった。事件当時よりもその後の幽霊屋敷としてのほうが有名な事件』


 変わった事件だ。少しだけ気になってきた。

 本を買う気はないが、給仕に聞いてみるのもいいかも知れない。


『リッパー男爵家の王宮部署追放とアルベマー伯爵家の王家派閥の離脱。かつて、アルベマー伯爵家が王家を離れたのは愚策であると言われていた。それより三十六年。彼らは王家派閥に返り咲いた、いや、返り咲こうとしている。最も王家の冠は違うのだが。少なくともアルベマー伯爵家は慧眼であったと言える。事件を遡ればリッパー男爵家が王宮部署の監督感を降ろされ、事実上の追放処分を受けたこと。そして王家がこの頃より乱行を行うようになったことだろう。公爵家へ無駄な対決姿勢。御三家であるリッパー男爵家をオーランデルクからきた毒婦である王妃の言いなりで外す。王家の威信は地に落ちたとも言えるだろう。それは昨日落ちきったのでぜひ1面を見てほしい』


 どうやら自分の揶揄も含んでいるようだとヴィルヘルムはどこか他人事のように読んでいた。


『御三家をあっさりと外す間抜けさ、しかもそれはバンサ伯爵家の血筋のジャック・バンサ伯爵子息をリッパー男爵家に婿入りしてすぐのことであった。バンサ伯爵家が血筋で貴族と王族を繋いでいたのは周知の事実であるというのに何たる愚かしさか!この程度のこともわからずオーランデルクに踊らされて、そしてロバツに降伏して離反される外交的無能。このような王家を見放す判断が非常に早いのは流石に王家閥の武を司っていたアルベマー伯爵家である』


 そうだったのか!

 今更王族なら知ってる話をまるで新発見したかのように驚きを持って迎えるヴィルへルムを見たらエリーゼも真顔で見つめるだろう。

 近衛も手が滑ってもおかしくはない。


『アルベマー伯爵は度々公爵家への対応や制作への注進をしていたが、王も側近も聞き入れずあのような結果となった。オーランデルクの離反をその前に見抜いていたのは流石である。今後も王国の武を司る貴族として安泰であろう。きっかけとなった当のリッパー男爵は追放以降はあまりパッとせず今は王宮医師団筆頭医師の地位にある。もっとも彼はすべての地位はなきにしもあらず、有望な一人息子は急死し、夫人も急死した。まさに不幸を体現した。王家に近いものには常に不幸がつきまとう。追い出した忠臣にこうも悲劇があるのは邪推せざるを得ないだろう。リッパー男爵は長年冷や飯を食わされ続けたが一体どのように新しき王朝に貢献するのだろうか?いつ、公爵家に接近したのかは謎であった。もしかしたらアルベマー伯爵家とリッパー男爵家は手を結んでいるのかも知れない。しかし、そうであるならレズリー伯爵家のほうが関係がありそうであるが、両家の関係は冷え込んでいるようにも思える。王太女殿下の式典でも距離は遠く、レズリー家次期当主と言われるクラウディア嬢との関係が近く、近々重役を任されることが決まっているという噂が聞こえている。それに比べてリッパー男爵には特にそのような話がない。彼どのようにして公爵家に近寄り、どのように貢献するのか?全く持って注視しなければならない。もう王家にすり寄る役立たず貴族は不要なのだから』


 オーランデルクの連中はクソだったからな。

 ヴィルヘルムはそう思いながら、オーランデルクはろくなことをしないのだと思いながらページを見ていた。

 そうか、リッパー男爵は干されているのか。

 そういえば彼は一体何をしていたのだったか。

 父上の怒りを買ったという話は聞いたことがあるが……。

 いや、待てよ……。

 確か兄上が、そうだ、兄上がリッパー男爵に関してなにか言っていたぞ。


「ヴィリー、リッパー男爵は重用するんだよ。きっとその方がいいからね。なぜかって顔をしているね?私が王太子になったら……いや国王になったら彼はあるべき場所にある。彼は君も見ているよ。君が見放されなければあるいはなにかが起こるかもしれない。まぁ私がいる限りは特に何も問題はない。ただリッパー男爵に丁重に接したほうが良いかもね」


 結局、リッパー男爵にはろくに会うこともなかったので忘れていたのだが……。

 結局兄上は何を言いたかったのだろうか?

 彼も御三家ではあるが王宮部署から失脚したらなんの役にも立たないのではないか?

 すでに王宮部署もないわけだしな。

クラウ「(このバカ王子殺してぇ……殺してぇ……)」

エリー「バカは無視でいいでしょう」

アーデルハイド「(もっと止めろ、止めろ!)」

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