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断罪

翌日

レッドさんの様子を見る。まずは朝食。

レッドさんは極々自然に見知らぬ女性に声をかけていた。

無駄に美形で愛想がいいからかすでに和みつつある。

信じられない。あれがイケメンのコミュ力なのか。普通なら怪しんでそそくさと去るだろうに楽し気にしている。


「イケメンなんて死ね・・・!」


どこのだれかはわからないがレッドさんを敵対視しているようだ。

まぁ、ヒーローでも悪の組織の一員でもない一般人がレッドさんに勝てるとは思えないし、あいつは放置かな。

そんなことを思いながら朝食を取っているとうちの潜入班がやってきた。

なぜかはわからないが皆が俺のいる席の周辺に集まってしまった。


「チッ・・・! リア充め!死ね!!」


どうやら俺もリア充認定されてしまったようだ。

実際は全然違うのに・・・

なんだか納得いかないがしかたない。今はレッドさんの監視が先決だ。

そう思いレッドさんのほうを見るとすでに朝食を食べていなくなっていた。

俺はレッドさんの捜索に行くと伝えてそそくさと移動した。


レッドさんは部屋にいるかわからないがとりあえず、いつでも出れるように荷物をまとめておく」


荷物をまとめた俺は早速行動に移る。

大丈夫一瞬目を離して見失ってしまったがここは仲間との連携でどうに泣かる。

受付の女性からレッドさんのことを聞き出し、その後を追う。


「は~い。お姉さん達今暇?俺と遊びに行かない?」


早いなんというコミュ力。いや、あれはもはや神がかった行動力。


「え~じゃ、また今度時間が合うときにでも遊ぼうね」


どうやら女性達は何か用事があるからと去っていこうとしたが、レッドさんは怯むことなく女性達からアドレス交換を行っている。


信じられない。ここまでコミュ力が高い人間が存在するとは・・・

とても人間技じゃない。

これがレッドさんの力なのか。

レッドさんの底知れぬ力の一端・・・


俺がこうしてレッドさんの力におびえている間にもレッドさんの蹂躙は続く。

俺一人ではどうにもならない。仕方ない仲間に連絡して動くしかない。

早速、俺は携帯を取り出し仲間に連絡する。


「わかった。レッドさんの力がどの程度かわからない以上、レッドさんの動きがそんなに早いは此方の想像をはるかに超えるようだ。プランDを発令してレッドを指定の方向に追い込む。」


「「「了解!」」」


プランDは確か彼の向かう場所へ誘導。

こんなこともあろうか上伊集院が作っておいた様々な衣装でなんにでも変装できる。

というのは冗談だ。変装道具は上伊集院の独断と偏見で作られたものだ。

その中から使えそうなものをピックアップして持ってきていた。


これで、何とかレッドさんを誘導しなければならない。

しかしさすがはレッドさん。こちらの思い通りには全くなびかない


どうすればいいんだ。というかレッドさんの向かう先ってどこなんだ?

指示役の上伊集院さんは把握しているのか?俺たちの行動は本当にあっているのか?

そんなことを思いつつ作戦を実行しつつ、いつでも逃げれるようにはしとこう。


レッドさんの目的は不明なためとりあえず、人がいそうにない住宅街へと誘導。

これで何とかなるだろうと思っていたら一人の少女がレッドさんの反対側からやってくる。

相手は高校生かな?そう思いながら様子を伺う俺の手には嫌な汗が噴き出している。

この場所で何かが起こる。そんな確信めいた言葉が脳内で警報を鳴らしている。


「やぁ、そこのお嬢さん。学校帰りかな?」


「あ、はい。そうです。」


いったー!!

確実にナンパ目的で声をかけた。馬鹿な相手は高校生だぞ。ストライクゾーン広すぎだろう。

さわやかな笑みを浮かべるレッドさんと少し同様気味な少女


「あれ?君にはなんとなくどこかで会った気がするね。」


「えぇっと・・・?、もしかして戦国戦隊ゲコクジョウジャーのレッドさんですか?」


レッドさんの言葉から何か記憶にあるのかないのか少し悩んだ末に彼女は答えを出した。


「ああ、そうさ。君がまだ中学生だった頃会ったきりかな?」


「はい。そうですね。あの時は助けていただいてありがとうございました。」


レッドさんは昔話をすることで少女の記憶から自分のことをお思い出させて少女の警戒心を解いた。


「ね。もし暇ならデートしない?この辺のことよくわかんなくてさ。迷子になちゃったんだ」


「デートですか。やめときます。レッドさん次々女の子を落としちゃうんですから。例の何度でも浮気しても許してくれる彼女さんに怒られちゃいますよ?」


困ったようにほほを搔くレッドさんに対してデートは嫌だとはっきり言われた。」


「少し待っててくださいね。すぐ着替えてきますから」」


そう言って少女は家の中に消えていく。

それを待つ間に俺たちはどうするかを話し合う。

もしあの少女とレッドさん一緒に繁華街に向かえばホワイトちゃんの間に亀裂が入るかもしれない。

いや、すでに亀裂は入っているが割れてはいない。

妨害方法も地元民のあの少女には使えない。


いや、だがまだ間に合う。部隊を二つに分けてレッドさんとホワイトちゃんが出くわさないようにするだけそうそれだけでいいんだよ。


そう・・・


たったそれだけのことが・・・


できるとよかったな・・・


「ねぇ。さっきいってた。何度でも浮気を許す女って私のことかしら?」


ホワイトちゃん参戦。


なぜだろう冷汗が止まらない。


自分に対していっているわけではないのに、この威圧感はいったい何なのだ。


ただ潜んでいるだけの俺でさえこの圧迫感、直撃を受けているレッドさんの様子は・・・




「あれ~ホワイト。どうしてお前がここに・・・?」




苦笑いを浮かべながら一歩後退いっぽあとずさりさらに嫌な汗をかきまくっている。




「なぜってかって?私が実家にいることがそんなに不思議かしら?」




ホワイトさんの実家ってここだったのか。


それはうれしい情報だ。


実家の人を人質にすることが出来るかもしれない。


いい情報をつかんで喜んでる場合じゃない。


このままでは周辺に被害が出るかもしれない。


なんとか話を誤魔化してくれレッドさん。。




「なんだそうだったのか。これはあれかなぁ?運命が俺達を引き合わせたのかな?いや~それにしてもかわいい妹さんだったね。道理でかわいいわけだ。そうだ!妹さんには悪いけど君が代わりに案内してよ。」




おお、あの爆発寸前のホワイトさん対してナチュラルに声をかけられるだなんてレッドさんは今までどれだけの経験をしてきたのだろう。




「あんた馬鹿なの?」




彼女がいるのにその妹をデートに誘った。どうやらホワイトさんは察しているのだろう。




「ここに来るまでに何人の女性を口説いたの?」




「2人・・・ぐらいです」




「本当に?」




レッドさんに向ける鋭い眼光がホワイトさんから向けられている。


ヤバいここまで22人の女性に声をかけていたことがばれる可能性がある。


もはや、逃げられない絶対的な実力差がある。




「あ、おにぃさ~ん」




そう言って1人の少女がどこかからやってくる。


ただでさえ修羅場なのにそこに爆弾を落とす要素が追加された。


というかこの辺の人が入ってこないように味方が抑えているはずなのにどうやって入ってこれたんだ。




「実は友達に遊ぶ予定がドタキャンになっちゃってさぁ~。おにぃさん遊ぼうよ~。」




決まったー!!


これはもう駄目だ完全に駄目だ。


撤退しよう。


僕たちの手に負えるものではない。




「あなたレッドとはどういう関係なのかしら?」




今だ変身もせず仁王立ちで立ち塞がる状態なのはまだ完全には決壊したわけではないのだろう。


流石はあのレッドさんの恋人を何度もやっているだけはある。


少女への耐久度が高い。




「さっき会ったばっかりだよ?でもね。私思うのこれは運命の出会いじゃないかって。


だってそうでしょう?ナンパされた後に友達からドタキャンされてさらには帰り道で偶然出会ったんだもん。これってもう運命としか言いようがないよね?それにナンパしてるってことはレッドさん今はフリーなんでしょ?」




「いや、・・・ちょっと・・・」




少女の言葉にどう対処すればわからないレッドさんに対してホワイトさんは逆に今までの怒りが嘘のように消えた。


いったい彼女の心の中で何があったのだろう。


そう身構えていると突然の変身からの超高速キックがレッドさんにクリーンヒット。


なんだ今のキックは目で追えるがそれだけだ。とても反応など不可能だ。




「レッド。私とお別れしましょうか。ついでにあなたの今までの私への背徳行為もここで精算していってくれる?」




「あ、あははは、ごめんなさいレッドさんとホワイトさん急用を思い出したわ。それじゃーねー。」

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