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女子会

現在、過去の話を改定中のため更新がかなり遅いです。

ごめんなさい。

変更点は上伊集院と晶の能力の変更です。

智坂徳がお風呂に行っている間。

旅館の一室では現役女子高生ヒーローのブレザーハートと現役女子高生新米ヒーローの晶が話をしていた。

徳がいる間は晶がどこの学校に転校するのかや、ブレザーハートの五人が通う学校の様子の話などをしていた。


「へぇ、みなさん。同じ学校なんですか。」


「ええ、学年や学科は違うけれどね。」


晶が感心したように感想を言うと黒条がそれに対して補足を付け足す。

学校の様子を聞くうちに知った新情報は彼女達5人が同じ学校に通っている事だった。


「そういえば、晶ちゃんはどこに住むの?」


今度は橙子が何気なく質問を投げかける。

自分たちの学校の様子をさらしたのだ。

今度は晶が自分をさらけ出す番だろう。

お互いに自分の情報をさらけ出しあう。

お互いが知人から友達になるための第一歩だ。


「ああ、夏休み開けに学校を転校するから今度から徳兄さんと一緒に暮らすんだ。」


晶は誇らしげに、そして嬉しそうに笑顔でそういった。

晶はできるだけ普通に言ったつもりだが、その笑顔は全く隠せていない。

だが、その一言にブレザーハートの5人が固まったのはその笑顔を見たからではなかった。


年の近い話の分かる叔父。

晶から聞いた徳の印象はそんな感じだった。

彼女達も親元から離れたい年頃である高校生であるので、中には親との同居を嫌がっている者もいる。

なので、彼女達は晶の笑顔を見てもそれが淡い感情だとは気付かなかった。


気になったのは徳とその恋愛関係だ。

以前、徳が入院した際に替えの服を持って来ていた謎の女性。

2回目の入院時には碧が徳の義姉であり、晶の母親である秋穂さんからの情報ではそんな女性はいなかったそうだ。


あの時は徳さんの意識が戻っていなかったので彼女さんが智坂さんに何があったのかわからなかっただけなのかもしれない。

なので、現時点で私達5人の認識として彼女がいるのかどうかはグレーゾーンだ。

ただ、秋穂さんがその彼女さんを見ていない時点で同棲はしていないことは分かっている。


問題はここから先だ。

晶ちゃんが一緒に住むなどということになれば、いずれは智坂さんの彼女さんと会う可能性があるかもしれない。

もし彼女さんがいれば、私はようやくあの人のことに諦めがつくかもしれない。

元々が吊り橋効果による一時的な恋心なのだ。


それを消し去るには一時的な物証があればいい。

事実でなくていいのだ。

本当に恋人がいると・・・

あきらめるための口実さえあれば、諦めがつくのだ。


だから、私はさらに聞かなければならなかった。


(あの人に彼女はいるの?)


と・・・

一緒に暮らすことになる姪には彼女のことを打ち明けている可能性が高い。

でなければ、彼女が家に尋ねてきたときに智坂さんがいなければ問題が発生する。

不法侵入に間違えてヒーローである晶が彼女さんを取り押さえてしまう可能性が・・・


だが、私にはそこから先の言葉は紡げなかった。




(燈子はこれ以上踏み込めそうもないわね・・・)


美咲や深歩も同様に気になってはいるが聞けない。

私からはそんな感じが見て取れた。

そうなるとその先の言葉を紡ぐのは私か碧しかいないだろう。


全くみんなあんな朴念仁のどこがいいのか理解に苦しむ・・・

まぁ、それはいいだろう。

私の知ったことではない。


「そういえば、智坂さんって彼女いないの?」


私がその言葉を紡ぐよりも早くそう発言をしたのはやはり碧だった。

彼女の眼は嬉々として輝いていた。

それと反比例するように燈子、美咲、深歩は言葉を失い、顔から表情が抜け落ちた。


よく見れば、なぜか晶ちゃんからも表情が抜け落ちている。

まぁ、確かにあんなモテそうにない叔父に彼女がいるなんて話になれば、そんな顔になるのも不思議じゃないか。




(フフフ・・・ ついに一石を投じてやりました。)


以前に智坂さんの儀姉である秋穂から話を聞いた時に「彼女はいないんじゃないか」という一石を投じた時は反応が薄かった。


だが、今は違う。

私の言葉によって3人は予定通り言葉を失い面白いぐらいに無表情だ。

しかも、今日はそれだけでなく晶さんも同じく表情を失っている。


麗は気付いていないだろう。

麗のことだ。

晶さんの反応を見てきっと「同居する叔父の家に彼女がいるかもしれない」ということで晶さんが表情を失っているとでも思っているのだろう。


だが、あの眼は違う。

あの眼は恋する乙女の眼だ。


燈子たち3人が智坂さんに向けるあの眼だ。

私にはわかる。

観察者として人を観察し、監視し、解析してきた。

そんな私の勘が言っている。


あの眼は恋をしていると・・・!


叔父と姪。

決して結ばれることがないであろう2人・・・


そんな儚くも拙い恋心に目の前には純粋無垢な初恋を患った3人の乙女たち。

私の退屈や修業での鬱憤は彼女たちのおかげで晴らせそうだ。


「フフフフ・・・」


思わず口から笑い声が漏れてしまったが、そんなことを気にするのはこの場で麗ぐらいのものだろう。

後の4人は『智坂さんの恋人』という呪いにかかっている。




(なぁ~んてことを考えてるんだろうな・・・)


私はそんなことを思いながら碧を見る。

私の一番の親友であり心のオアシスである碧はこういう時の性格は私より悪いと思う。


(まぁ私の場合は表に出さないだけなんだけど・・・)


麗はそんなことを思いながら碧と同じように固まった4人を笑ってみていた。


そうこうしている間にお風呂から上がった智坂が返ってくるのだった。

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