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私の初恋は終わった…はずですが?  作者: あかさたなっちゃん


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13/16

13  パーティーで

やはりルート様は目立つようで、サーヤと合流しようと会場内を進む度に、鋭い視線が突き刺さるのを感じる。

好奇な視線や嫌悪な視線、恨めしそうな視線、面白半分な視線など、様々な視線を感じる。


慣れない視線の数々に俯きそうになった、そんな時にルート様が、伯爵家の家庭教師の先生がしたように、私の背中をツーーっとなぞった。


ハッ!そうだったわ!


"どんな時でも伯爵家の者として恥ないよう振る舞うこと" 先生の口癖が脳裏によぎる。


私は背筋を伸ばし、堂々と笑顔になる。すると、ルート様が優しく微笑みながら、そっと背中を軽く2回叩いて労ってくれた。

どうやら正解だったみたいだ。


そのまま、周りを気にせずサーヤを探す。

立食のテーブルの前で、カルビン様と軽食を食べている姿を見つけたので、声をかける。


「サーヤ!」


「マリン!やっと来たのね!って、貴方は…何をしてるのかしら?ルート!」


私の隣にルート様が居ることに気付いたサーヤは、一瞬だけ目を見開きビックリした表情をしたが、すぐにジト目でルート様を目で付けた。


「エスコートですよ。お姉様」


そんなサーヤの対応にも、いつも通りニコニコとやり過ごすルート様。相変わらず仲がよろしいいことで、微笑ましく私も見守る。


「それにしても、お似合いのカップル誕生だね」

カルビン様が、突然とんでもないことを言い出した。


「い、いいえ!まずは、お友達からなんです!」

マリンは真っ赤になりながら、手をアワアワさせて慌てて言うが、サーヤとカルビン様は呆れた表情をしている。


「そう!まずはお友達なので」

ルート様は何故か楽しそうに、私に寄り添ってくっついてきた!


「あら〜、お友達ならその距離感は可笑しいわね〜!そういう事なら私はマリンの味方になるわ!嫌なことされそうになったら、すぐに私に言うのよ、マリン!!」


スパンと私とルート様の間を引き裂いて、サーヤが間に入って、今度はサーヤがくっついてきた。


私が目を白黒させながら2人に翻弄されてる様子を、カルビン様が冷静な声で「マリン嬢はモテモテですな」と言うもんだから、私はプルプルと首を振るばかりだった。





どうやら会場の中央では、ダンスが始まったようだ。

4人で移動し、卒業パーティーのダンスを楽しむ。

ルート様のリードはとても踊りやすかった。初めてルート様と踊るが、流石伯爵令息だわ。

ダンとのダンスは、どちらかと言うとパワーで振り回される感じだった。


ダンも何処かに居るんだろうけど、もうすっかり存在を忘れていた。その事に自分でもビックリだわ。


目の前には、本心から嬉しそうに、幸せそうに微笑みながら私を見ているルート様が居る。


どうして今まで気付かなかったのだろう…。


ルート様は慈しむように私を、私だけを見つめてくる。


――こんな、真っ直ぐな愛は知らない。


確かに、ダンのことは好きだった。恐らくダンも仲違い前は、私のことを好きでいてくれていたと思う。

幼い頃からの婚約は、もしかしたら家族の情に似たものに、身内の親愛になっていたのかもしれない。


ルート様に見られてるだけなのに、身体中に熱が集まって、考えがままならなくなってしまう。


サーヤから借りて散々読みこんだ恋愛小説で、この感情が何なのか、私はもう知っている。



――私は今、【 ヒロイン 】になってる



知識はあったけど、身をもって思い知らされた一時だった。


お読み頂き、ありがとうございます。

もし良かったら☆で評価して頂けたら嬉しいです。


しばらく甘々のジレジレで進みます。

マリンに幸あれ〜!!

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