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好きって、いえない  作者: 燃え燃えきゅん
本題
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10/20

親友との交換ノート

むかしって、

ケータイが使えなかった時代だから

莉奈と郁子は、交換ノートをしていた。


例え、使えたとしても、

郁子はお金を払って貰えなかったから

友達関係が、難しいものになっていた。



当然、恋愛も。


交換ノートの中で、

莉奈は、好きな人のことを書いていた。

クラスの男子のこと、

クラスの人気の男子のこと。



その中に、齋藤拓真の事も書いてあって

私は、全くクラスの違う、モテるという

齋藤拓真の事に、詳しくなってしまったのだ。


相澤莉奈の影響で。



他愛のない毎日のこと。


郁子は、話を聴く側だった。

いつも、そうだった。



でも、そのノートには、

自分の難しい家のことを書いていた。



それは結構良く書いていた。


でも、全部は書けなかった。


もうむかし過ぎて、何書いてたか

うろ覚えだけど

先生の愚痴とかね。



30分とかかけて書いてたから

そりゃ、ふつうの親なら捨てたくなると思う。

いまなら分かるけれど。



ある日、ノートが戻ってこなかった。



電話で泣きながら、

莉奈が親に捨てられた事を告げてきたから、

いいよって言ったんだけど


それは私にとっては友情だったから

許せなくて。


親が間違えて捨ててしまってって

言ってたけど、

ほんとのところは、

友達を辞めて欲しかったのだと思う。



何かが壊れていく音がした。



郁子が書いた、家のこと。

それを、莉奈の親が読んだのだ。


怒りがまさって、許せなかった。


見られた。

捨てられた。

ショックで、忘れられなくなってしまった。



ノートがなくなった日から、

二人の間に、薄いものが一枚、入った。



莉奈は気づいていない。

郁子だけが、距離が出来てしまった。

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