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 駅までつくと、アランが右手を差し出してきました。


「電車の中で迷子になるといけないから、手をつないでおこう」


 そういうことなら、とロージーは手をつなぎました。


 だけど、なんだかアランの様子がおかしいのです。顔を真っ赤にしてうつむいてしまったのでした。


「手を離した方がいいかしら?」


 ロージーはアランに気をつかったつもりでしたが、アランはより強く、つないだ手を握ります。


「このままでいいよ。言っておくけどロージー。僕は女の子なら誰でも手をつなぎたいなんて思わないからね?」


 うん、と答えたものの、アランが言っている意味がよくわかりません。


 アランはカバンの中から野球帽を取り出して、まぶたが見えなくなるほど深くかぶってしまいました。


「これで顔が赤くなっても平気だから」


 だけど、ロージーは見てしまいました。


 アランの耳も真っ赤だったのです。


 そのことを言ったら、きっと機嫌を悪くするかもしれないと思ったロージーは、ほほえみを浮かべるのに努力しました。


     つづく

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