第二〇話 彼女の願い
今晩は。
投稿です。
俺はその風景を見ながら愕然とした。
ここは一体、どんな空間なんだ!?
同時存在?
そんな言葉が浮かんだ。
この空間を見ている俺とあそこで修行している俺、どちらの意識も俺にはある。
修行の場所?夢の中で、修行しているのか?
それになんだここの住人?精霊は?
剣や弓、槍の達人というか、とんでもなく強いヤツばかりじゃないか!
俺はこんなところで修行していたのか?
まったく憶えていないぞ!?
「私は何年待てばいいのでしょう?」
え?なに?白鳥さん?
「先のオトネはもう50歳を越えているはず……年老いてエルフと逢うのは辛すぎます……」
「ふむ、基本エルフは真面目だからなぁ、納得するまで修行を続ければ、いつ目覚めるか分からん」
「……それでは困ります」
「そうだな、向こうの世界での時間で、10年は掛るまい」
「10年……では私は26か27……エルフ……鳥庭くんは15か16歳」
「どうした姫?」
「ギリ、イケますかね?門王さま?」
「……どこに行くのだ?」
「……それは……その……そ、そのようなこと、言わせないで下さいっ!」
そして運命の日。
白鳥さんの身体が、霧のように拡散し始める。
「ああ、私、ついに目覚める……鳥庭くん、早く目覚めてね……あまり待たせないでね、お願いよ……」
俺は剣の修行をしている?
「武者詩どの、二刀流は握力がないと不利です」
「そうか?ならば剣の長さ、重さで調整するがよい」
ああ、俺は消えていく白鳥さんに気が付かない!
彼女は俺を背中から抱きしめた。
おい、俺!気付よ!
白鳥さんは涙を流しながら消えていった。
次回サブタイトルは未定です。
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