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破滅世界の俺、エルフ。(2025.12)  作者: MAYAKO
第二章 西への旅

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第九話 忘れてはいけない話し      

今晩は。ちょっと遅れました。

投稿です。


「本多は戦い続けたが、多くの傷を受け、ついに倒れた」


 ヒュウと夜風が吹いて、灯火が激しく揺れた。

 俺は灯火を揺らした風にさえ、怒りを感じるようになった。

 話しを聞くだけしかできないのだ!

 もう助けには行けないのだ。


「倒れた本多は、門王と姫に加護を祈り、助けを求めた」


 ……精霊は気配だけで目覚めない……


「本多はその最後の灯火を門王と姫に捧げた。すると、その祈りは姫に届いた。目覚めた姫はその眷属と共に悪鬼どもを討ち払った。しかし、悪鬼は強かった。悪鬼はどうしてもエルフや山羽、白鳥の命が欲しかったのだ」


 !


「戦士本多は武器を握り締め、大地に帰った。それを見たアンキロは怒り狂い咆哮する。アンキロは主との約束を守れなかった。悔恨、後悔、その怒りと悲しみは門王を呼び覚まし、共に悪鬼を討ち滅ぼした」


 俺はそっとアンキロザウルスの化石に目を移す。

 ただのレプリカだと思っていたけど?


「悪鬼は滅んだが、アンキロの怒りは収まらない」


「え?」


「アンキロは主との約束を守れず、本多を失ってしまった。怒り狂い、その怒りは力及ばなかった街人、戦いから逃げた者達に向けられた」


 ……種さえ無ければ……

 ……街は襲われないのでは……

 ……悪鬼、死霊は囁く、種を差し出せば街は安泰だ……

 ……あの種は街に禍をもたらす種だ……


「心ある戦士はその言葉を討ち払ったが、心ない戦士は全てその言葉に飲み込まれ、悪鬼になった」


「!……オトネ、これは恐ろしい話しだな」


「そぎゃんたい」


「悪鬼は門王と姫、アンキロと戦士達に挑み、全て返り討ちにされた。アンキロの怒りはそれでも収まらす、周囲に禍をもたらすようになった」


 ……怒りは何も生まない……

 ……悲劇が繰り返される……


「狂竜アンキロは門王に討たれ、死の間際、もう一つの命を思い出す。戦士陽野の言葉、種を守れ」


 ……そしてアンキロは、エルフの種の横で眠りについた……

 ……我らは今、数多くの……戦士達の屍の上に立っている……

 ……戦士の死を忘れてはならない……

 ……我らの足の下には、沢山の戦士が眠っているのだ……

 ……決して忘れてはならない……


 「ミドリやひかり、本多さんや陽野、目の前のオトネや白鳥さんが俺を守ったのか?」


 「そぎゃんたい」

 

 「陽野や本多さん、緑やひかりには、もう、お礼の声も届かないのか……」


 「……」


  オトネは沈黙し、何も語らなかった。

次回サブタイトルは未定です。

投稿も未定です。

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