第八話 語り継がれる物語
今晩は。
どうにか間に合いました。
「陽野はいつ目覚めるか分からない仲間のために戦い続けた。いつの日かみんなで故郷に帰るため、愛しい人達を守り続けた。だが、種は一向に目覚めず、動かなかった」
(……オトネ、俺はこれ以上聞けないかもしれん。悔しくて、悲しすぎるぞ)
(……おっもたい。何回聞いても悲しか、慣れることはなか)
「陽野は本多への想いを隠し続けた。それは本多が愛して止まないのは戦士山羽だったからだ」
俺はチラリとオトネを見た。
オトネは目を閉じ、静かに聞いていた。
「幾度となく繰り返される戦いは、少しずつ戦士陽野の身体を蝕んでいった」
ここで後に控えていた者達が、言葉を添えた。
……戦士は戦い続ける、その命、燃え尽きるまで……
「街の者達は、陽野に血を残すように進めたが陽野は断り続けた」
なんでだ?
「それは、陽野の病は子に移るからだ」
!
遺伝か!?
「戦士陽野は言う、この苦しみは俺で止める。しかしそれでも街の者達は血を残せと言い続けた。陽野の中心には本多がいた、街の者の声は陽野には届かない」
……戦士は一人の女を愛した……
……彼女だけが戦士の真実だった……
「本多は陽野の想いに気づいたが、応えることは出来なかった。彼女の中心には山羽が住んでいたからだ」
……それでも二人は戦い続けた……
……その命は赤々と燃え続けた……
(オトネ、門王はどうした?姫は?)
(門王と姫は、あん時の戦いでラスボスと相討ちだったんよ)
(!)
(こん時点では、まだ目覚めとらんとよ)
(激戦だったんだな)
(そぎゃんたい、おったちが倒れてからも、たいぎゃな強か魔物が押し寄せたらしか)
(……そうか)
そして今があるのか?
「そして運命の日がくる。戦いの中で、陽野が病に倒れたのだ」
え?陽野?
俺は拳を握った。その場に駆けつけたかった。
「戦士陽野はアンキロに後を託す。種を守れ、本多を守ってくれと」
……そして陽野は大地に帰った……
「戦士が倒れ、均衡が崩れた。悪鬼達は勢力を増し、英雄の眠る地に押し寄せる」
……我ら力及ばず、悪鬼は種に押し寄せる……
「アンキロは傷つき、ああ、ついに戦士本多は山羽の種を庇い、悪鬼に斬られる」
!
次回サブタイトル、投稿は未定です。




