第五話 現国のノート
今晩は。
投稿です。
人が集まってきた。
先頭は鈴木さんと満岡だ。
二人とも高齢で、満岡は横に介助のドワーフが二人も付いている。
「満岡、無理するなよ」
「……フフッ、したくもなるさ、トリ、どれだけ待っていたと思う?」
「鈴木さんも……」
鈴木さんは優しそうなお婆ちゃんになっていた。
黒かった髪はみな白髪で、いや銀色だろうか?
「ふふっ、トリくん、今は満岡よ」
「あ、ごめん」
「でも子供達は名前を残したいって言って、女の子は鈴木を名乗っているわ」
「そうなんだ」
周りは、何十人という人で埋まり始めた。
一人、進み出てきた。
でけぇー……その……色々と。
鬼族?
その女性の鬼族は、手にはボロボロのノートを持っていた。
現代国語と書かれた表紙が見る。
「私は須藤光の子孫、須藤ハヤ。お目にかかれて光栄です鳥庭様」
……光栄?そんな立派な存在じゃないんだけど?
すっ、と差し出される現国のノート。
「これは?」
「始祖の言葉が載っています」
「……読んだことはあるの?」
「……はい、このノートが紛失、燃えたりしたら、あなた様に言葉を伝えられませんので」
「読んでいいの?」
「ぜひ、お読み下さい」
それはボロボロのノート。
焼け焦げた後さえある。
俺はノートを受け取り、ゆっくりとページを捲った。
最初は授業内容だった。そして修学旅行のレポートの下書き。
その後は日記だった。
倒れた俺達を守り、街をまとめ、国を作り、書いてある言葉は苦労話と愚痴ばかり!
殆どが俺への非難だ!
いつの間にか緑も加わり、いい加減に起きろ!と書き殴ってあった。
「え?俺悪人?」
ここで子孫の皆から笑い声が上がった。
え?どんな笑い?
そして空白が続き、最後のページに光の遺書があった。
次回サブタイトルは 第六話 光の遺書 です。
毎回ご愛読ありがとうございます。




