第六七話 日常 ラスボスの片鱗
今晩は。
投稿です。
さて、困った時のオトネくん。
「オトネ、最初の一手は?」
「安全の確保、怪我人の治療、衣食住、特にトイレ」
「よし、それで行こう」
ここで俺は声を上げた。
「怪我人は俺達の所へ!今のこの世界は魔力が使える!治療する!」
……毛布がある!欲しい人は言ってくれ!俺達職員が配布する!……
え?
灯りが!?
中庭が明るくなった?
そこには西さんが槍の先に炎を灯していた。
……へへっ、明るいだろう?……
……うん……
……もう怖くないぞ、お兄さんが守ってやるからな……
そこにはお母さんだろうか?子供を抱いた人達が数十名いた。
……ありがとう、おじちゃん……
……いや、おにいさんだって……
どうも西さん、お兄さんと言わせたいらしい。
「エルフさん……」
「はい?」
話し掛けてきたのは作業服を着たおじいさん。
おじいさんだが、筋骨隆々で肌は赤く、帽子からは角がにゅうっと飛び出している。
身長は2m?猫背で2m?とんでもないおじいさん。
子供が見たら泣くぞ!
しかしそのお顔は優しいお顔で、眉毛は白く長くニコニコ垂れ目で、口元はいつも笑みが浮かんでいるようだ。
「私は寄田六 十八郎といいます仲間からはロクハチと呼ばれています」
「?」
「ここら一帯は安全かと思います」
「なんが根拠ね?」
そう聞いたのはオトネだ。
「おっは、オトネという、見た通りのドワーフたい。ロクハチさん、なんでここが安全?」
「先程の五月姫の結界が辺りに張り巡らされております、それにお父上の結界も……王手町の方からも何やら強い力を感じます」
ここでオトネが動き出す。
「ロクハチさんは、広範囲の魔力分布図が分かると?」
「はい、何故か感じるんです」
「んなら、ここらでヤバかところは?」
「3つあります、四部矢、牧刃原、治世学辺りでしょうか」
「では、安全な場所は?」
「まず、ここですな、それと観蛇、朝久佐、勝鹿、覚醒者が大勢います」
「トリ、何とか連絡できないか?」
「お、俺が!?」
「そこは任せて!」
「光?」
銀色に輝く眼を俺に向ける光。
「どうした?光?」
「向こうと、お話しできそうなの」
「え?お前が?」
「ちょっと何よ、その言い方!あと食べ物もどうにかなりそうなんだけど」
「ホントか!?」
「ちょっと問題ありだけど、そこは我慢かな?生きていくためには……」
「なんだよ?それ?」
「あれ見て」
ボリボリ、ガブガブ。
そこには、ザリガニ擬きを美味しそうに噛み砕いているコマたそ。
「あれ、食えるの?」
「食べられる。でも彼奴らゴブリンや人や生き物何でも食べているし、ちょっと抵抗あるかな」
「背に腹は代えられんばい、食えるならば食う」
「当面の食べ物は確保かな?ロクハチさん、じゃ一番ヤバいところは?」
「牧刃原かな、あまり長く見ることが出来ない、意識がブレる」
「え?そんなに!?ゲームでいうなら、ラスボス級の怖さ?」
「そうじゃな、恐怖を感じる」
次回 第六八話 日常 急襲 です。
毎回ご愛読ありがとうございます。
あと1、2話で一章が終ります。




