第五二話 日常 その日の朝
今晩は。
投稿です。
朝は早く起きた。
睡眠時間は3時間ほど。
なんで眠くないんだ?身体充実、何かスッキリしている。
こんな朝は初めてではないだろうか?
皆は?
寝ている?同室のオトネも緑もスヤスヤのようだ。
時計の表示は6時。
外はまだ薄暗く、日は昇っていない。
窓の下の景色は灰色で街灯だけが目立っている。動くモノなく、まるで照明だけのゴーストタウンだ、小鳥の姿さえ見えない。
球磨本じゃ雀が群れをなし、騒がしくなり始める時間。
俺は身を起こし、顔を洗いトイレを済ませる。
散歩でもするか?エレベーターで一階まで。
フロントを一瞥し、外にでる。
外に出た瞬間、スッキリした気分が一気にひっくり返った。
そう、ぐれん!と!
今まで感じたことのないような不安。
これはもう逃れようがない、そんな気持ちになった。
なんだこの確信!この感覚!漠然とした不安と恐怖、ああもう終りなんだ、止めようがない。
ここまで来てしまったんだ。
なにがここまで来たのだろう?
ん?視線か?
前方を見ると……え?白鳥さん?陸上部メンバーが走っている!?
朝練!?
修学旅行だよ!?旅行に来てまで練習!?
「おはよう!鳥庭くんっ!」
元気に挨拶したのは鈴木さん。
「お、おはよう、元気いいね鈴木さん」
「なんか調子いいの!フレンチのお陰かしら?」
「おはよう……鳥庭くん……」
「おはよう、白鳥さん!」
何故か白鳥さんの唇に目が行く俺。
その視線に気づいたのか、すすすっ、と鈴木さんの後に隠れる白鳥さん。
唇の傷はもう治っている。
不思議だ、回復が早い。いや早すぎる!
「え?なに瑞紀?どしたん?」
「……別に……」
コケ-!?
……え?き、嫌われた?避けられている!?
あ゛あ゛あ゛おわた。
きっと抱き留めたこと、不快だったんだ!そりゃそうさ!
不謹慎なこと考えていたし……ああ、さらば我が初恋、愛しき人よ……
「あ、鳥庭くんそう言えば幽霊見たんだって?」
「え?あ、う、うん」
「怖かった?」
「まぁ普通に怖かったけど」
いや、実はそれ程怖くはなかった。
「それってさぁ、オフィス街にお墓のある、お侍さんの幽霊じゃない?」
「ええ?ど、どうだろう」
ぺしょ。
「ん?」
なんだ?鳥か?
「あ、瑞紀のくしゃみよ、冷えた?部屋に戻ろうか!」
「あ、ご、ごめん、引止めたね」
俺は慌てて謝罪する。
「え、あ、だ、だいじょう……ぺしょ……」
わ、笑うに笑えん!
ぎろ。
あ、鋭い視線。
「……笑いたいでしょう?変なくしゃみ」
こんな時、なんて答えりゃいいんだよおおおおおおっ!?
「いや、最初、鳥かと思ったよ」
ここで爆笑したのは鈴木さん。
「どこの鳥?そんな鳥いるわけないでしょう!いこう!瑞紀!」
鈴木さんに促され、宿泊ホテルに入っていく二人。
「なんて答えればよかったんだろう?」
俺は一人呟いた。
正解はあるの?
福岡出張です。
ちょっと連載止まります。




