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破滅世界の俺、エルフ。(2025.12)  作者: MAYAKO
第二章 西への旅

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第六八話 番外篇 北からの訪問者 後編その1     

今晩は。

投稿です。

すみません、後編で終りませんでした。

ですので、後編その1となりました。


 その日から、ティブイは旅の支度を始めた。


 両親には感謝しているが、この想いは止められない。

 密かに、確実に旅の用意をし始めるティブイ。

 まずは武器、食料は現地調達をメインに。

 ああ、基本、全て現地調達だな、とか考えて丈夫な靴を用意し、魔力の高い皮や布で装備品を作り始める。

 両親はうすうす気づいていたが、止めなかった。

 いや、止められなかった。


 父親は反対した。


 都は遠い、途中異界の魔物どもが山ほどいるはず、辿り着くとは思えない、父親はティブイの説得を試みたが、ティブイは聞く耳を持たなかった。


 母親は賛成した。


 行きたいのなら、行きなさい。心、命ずるままにです。

 ベニトラは戸惑うばかりで、何もできなかった。


「おい、かぁちゃん、ねぇちゃんが心配じゃないのかよ?」


「心配よ、一人娘だし、でもどうしたら?止められない、あの子の想いは……」


「んじゃさ、一緒に行けばいいじゃん心配なら」


「……そうね、でも私には私の道があるのよ」


「オリ、一緒に行っていいか?」


「あなたはまだ小さすぎる」


「あんだよ、身長か?オリ、本気出せばけっこう強いぜ?」


「……あなたまで旅立つのですか」


「!」


 母親の悲しいお顔を見ると、何も言えなくなるベニトラ。


(オリ、どうしたらいい?ねぇちゃんは好きだし、かぁちゃんは大事だ)


「とうちゃん!」


 父親は黙って俯(うつむ)いているだけである。


「……なにカッコつけてんだよ!考えるフリなんかやめちまえ!」


「これ!トラ!お父さんになんてことを!」


 母親の叱責を無視し、外へ飛び出すベニトラ。


(……オリは……どうしたいいんだ?)


 静かに陽は暮れ、夜が来る。

 そしてその夜、静かに家を出るティブイ。


 街外れまで来ると、そこには数十人の大人達が待っていた。


 ……行かせるわけにはいかん……

 ……花の都?辿り着けるとでも思っているのか……

 ……結界外はまだ危険過ぎる……

 ……引き返せ……

 ……死んでしまうぞ、見過ごせん……


「こうなるから、こっそり出て行こうと思ったんだけど……力ずくでも通させてもらうわ」


 ……ははっ、出来るか?……

 ……見事我らを倒せるか……なっ!?……


 3名ほど吹飛んだ!


「……お婆ちゃんが死んでから、前世の記憶が蘇った……私には、お婆ちゃんの力も宿っている……」


 ヒュン!


 氷の矢が大人達の足を貫く!


「私は……手加減できる相手ではありませんよ?」


 スタスタと中央を歩き出すティブイ。

 正面に立った2m程の男が腕を伸ばす!


(手の動きが不自然だ、これは見せかけだ!)


 一瞬で見抜くティブイ!


 そう、これはフェイントである。

 すっ、と膝を落とし殺人的なスピードで回し蹴りが放たれる!

 下がると、確実に次の攻撃がヒットする。


 最初の蹴りは回避されると想定しての二段構えの攻撃だ!


 ティブイは恐れること無く前へ進む!


 ……!……


 間合いを狂わされ、二段攻撃も読まれ効果なし!

 ティブイは軸足を払い、腰を掴むと投げ飛ばした!


「え?」


 投げ飛ばした方向に垣間見える黒い影。

 街中の大人が集まったのか?人数が増えているのだ。


(走って逃げるか、それが一番だな)


 ……おいおい、走って逃げるか?……


「チッ、読心術?」


 ヒュン!


「!?」


 矢が足を貫く!


「くっ!?」


 ……街へ帰れ、ここまでだティブイ……


「……誰が帰るか!私は花の都へ行くんだ!」

次回サブタイトルは 第六五話 番外篇 北からの訪問者 後編その二 です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

その二で終るかなぁ。

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