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破滅世界の俺、エルフ。(2025.12)  作者: MAYAKO
第二章 西への旅

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第六六話 番外篇 北からの訪問者 前編     

今晩は。

投稿です。


 世界がひっくり返り、異世界からの侵略が始まった。

 ある者は異世界からの強制憑依に魔獣と化し、ある者はその魔獣から家族を、友人を、大切な人々守ろうと力を欲し、自ら進んで人外の者になった。


 迫り来る異形の者達。

 最初に狙われるのは子供達だ。

 捕獲しやすく、抵抗も少ない。

 奴らにとっては極上のエサである。


 そこは小さな保育園。

 子供を庇う保育士さん。

 それを引き裂くゴブリン達。

 初老のバスの運転手はサスマタで抵抗したが、さして意味がなかった。

 侵略者達は、圧倒的に戦い慣れていた。

 目の前の暴力に、為す術は無く倒れていく人々。

 そこは無法、非情、無情である。

 誰も、何も守ってはくれない世界だ。

 その中で、ある子供が祈った。


 ……ナマハゲしゃん、もう悪いことはしないから、たしゅけてくだしゃい……


 その祈りは、産土(うぶすな)のナマハゲに届いた。

 倒れた初老の運転手がムクリ、と立ち上がる。

 振り向いた顔は、鬼の顔だった。

 驚く子供達!中には泣き出す子も!


 ……ひーん……

 ……わーんっ!……

 ……こえーよー……


 ゴブリンより怖いのだ!


 ……そう怖がるなよ……君達は、悪い子ではないだろう?……


 大好きな子供達に泣かれて、ショックの運転手さん。

 そして園内のゴブリンどもを駆逐し始める!


 ……ごらああああっ!この人喰いどもっ!ゆるさんっ!……


 しかし数が多い!

 そこで女の子は本棚から、絵本を取り出した。

 それは年長さん用の怖い本。

 普段、読みたくもない、触りたくもない本なのだが、今は違った。

 女の子は本を抱きしめ祈った。


 ……雪のおねえしゃん、きれいなおねぇしゃん!アイツらをやっつけて!……


 ナマハゲが助けに来てくれたなら、きっと来てくれる!

 女の子は確信を持って祈る。


 ……氷漬けにして!……


 その祈りはお山の霊気を動かした。

 いや、元々動きたかったのかもしれない。

 異世界からの侵略が許せないのだ。


 室内の温度が一気に下がり、倒れた保育園の先生達がムクムクと立ち上がり始めた。

 髪は白くなり、その目は赤く輝く。


 北の国にナマハゲの一族と、雪の一族が生れた。

 異世界から侵略してくるゴブリンや異形の者達を一掃する、強力な一族だ。

 雪の女と雪の男はとても強く、氷の魔法を使い、次々に異形の侵略者を退治していく。

 侵略者を叩き潰す一族は、他にも現れた。

 土偶一族である。

 見た目はまさに土偶である。

 種類はそれぞれで、大きさは1m程か。

 その日、無数の土偶が大地から現れ、北の民を守り、異世界からの侵略者と戦った。


 さらに月日は流れる。


 ナマハゲの一族に一人の女の子がいた。

 背の高い一族なのだが、その子は月日が流れても小さいままだった。

 平均2m程のナマハゲ一族に、150㎝ないのだ。

 次に生れた男の子も小さかった。

 この子も姉同様である。

 祖母が雪の一族の雪女だったので、その影響か?と思ったが、このお婆ちゃん、若かりし頃は170㎝は優にあったらしい。

 姿勢良く歩く姿は幾つになっても変わらずで、年齢よりかなり若く見えるその姿は、二人の孫の自慢であった。


 ……ばぁちゃん、モデルしゃんみたい……←姉

 ……ばぁちゃん、ちちでかい!……←弟

 ……ボコッ!……←姉に叩かれた音。


 その祖母が亡くなってから、長女の様子がおかしくなった。

 長女の名前はティブイ、弟の名前はベニトラという。


次回サブタイトルは 第六七話 番外篇 北からの訪問者 中編 です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

地震後、色々と忙しく投稿は不定期になります。

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