第二八話 SR輝ちゃん
今晩は。
ちょっと遅れまいした。
……!?……
吸い込まれるように大地に座り込む、香衣の虎殿と二人の女の子。
あ、よく見ると眷属達もみんな座り込んでいるぞ?
「……アンキロ、アンキロ!」
「龍殿がお怒りじゃ、仲良くいたせ!」
そう言ったのは滝夜叉姫さまだ。
え?アンキロちゃんって凄いの?
……ははっ……
そう言って、アンキロちゃんに頭を垂れる皆。
ケンタウロスも、武者姿のコビトさん達もみんなしょぼん、としている。
(おい、オトネ?アンキロちゃんって凄いのか?)
(おっは知らん、知らんばってん強かごたる)
「英雄殿、いや勇者殿というべきかな?」
「そんなたいした者じゃないですよ、俺は」
話し掛けてきたのは香衣の虎さんだ。
でけぇ!歩く姿が凄い!筋肉が蠢き、獰猛さが滲み出ている!
「わしを召喚する時は、SR香衣の虎で頼む、見ての通り機動力に富み、広い場所で実力を発揮する。籠城戦にはあまり向かぬ、向かぬが呼べばそれなりの戦果は上げようぞ」
「呼んでいいんですか?」
「ふははははっ、お主、どれだけの者達を救ったと思っておる?お主が門王さまを呼んだお陰で今があるのだぞ」
「え?」
コケェ!?
え?自覚ありません。
「くっ先を越された!おい、どら猫!ワシらが先に来たのだぞ!順番を守れ!」
「守れ!」
「グズグズしてるからだ、お前と話すといつも喧嘩になる!龍さまに怒られたではないか!」
「輝虎どの、反省せぬとまた怒られますぞ」
「くっ、門王さままで!」
「まで!」
(輝虎?)
(武将は名前ばいっぴゃ持っとるとよ、多分その内の一つばい)
「では英雄殿、我を呼ぶときはSR輝ちゃん、と呼ぶがよい」
「よい」
「え?て、輝ちゃんですか?」
「なんぞ問題でもあるか?」
「あるか?」
いや、緊張感といか、バトルでそれを叫ぶのはいかがなモノかと。
「見ての通り、我らはスピード重視で集団戦を好む。場所は選ばん、どこへでも呼べ」
「呼んでいいのですか?」
「ああ、遠慮はいらぬぞ」
「いらぬぞ」
「我は関東管領、関東のお世話係じゃ、そして門王さまは板東国の王、少なからぬご縁がある」
「ある」
時代がかなり違うのでは?
いや、でも土地は同じ土地か?
精霊が根ざす大地。
「そのご縁で、一緒に外妖を叩き潰そうと思ってな、ここまで来たまで」
「まで」
「……では香衣の虎殿は?」
「あ……どら猫!お前は関係ないであろう!なぜここにいる!?」
「いる!?」
「ふははっ、我らも外妖討伐に合力しようと思ってな……」
「思って?……あっ!?さては我らの後を付けてきたなっ!」
「来たな!」
「ふふっ、その通り、勇者殿、必ず呼んでくだされよ?我らは暴れたりぬ!迫り来る外妖相手に大暴れ!これぞ生きがいというものよ!」
あ、もしかしてバトルマニア?
戦い好きの精霊さまか?
次回サブタイトルは未定です。
投稿も未定です。
毎回ご愛読ありがとうございます。




