第二六話 関東管領殿
今晩は。
投稿です。
「旅立つのか?」
「はい、門王さま」
「いつでも呼べ、ただし、無理はするなよ?運良く再生するとは限らんからな。死はいつも隣にいることを忘れるでないぞ」
「はい」
「トリよ。悲しむのは白鳥だけではない、みんなお主を心がけている。忘れるでないぞ」
「……はい、ありがとうございます滝夜叉姫さま、それでは……」
つんつん。
「ん?」
なんだ?誰かが俺の手をつつく。
「え?」
振り向いても誰もいない。
またアンキロちゃんか?
視線を下に降ろすと……「!?」
そこには、二頭身キャラ?がいた。
それも二人である。
子ども?
「これは関東管領殿」
先に声を掛けたのは門王さまだ。
「お久しゅう、門王さま」
「さま」
「滝さまも相変わらずお美しい」
「美しい」
ぽっ、とする姫と、ナゼか赤くなる関東管領さまとお供。
「今日は英雄殿が目覚めたと聞き、見舞いに参った」
「まいった」
門王さまと対等にお話ししているけど?
俺に会いに来た?
「ホピット?コロボックル?」
なぜかそんな言葉が出た。
「違う、ホピやコロボは平和を好む」
「好む」
え?
よく見ると、異様な出立である。
兜に鎧。
腰には刀?五月人形?
「人形ではない、無礼な!」
「無礼な!」
その兜の飾り文字がおかしい。
一人は『美』、でもう一人は『変』なのだ。
「ほう、この飾りに目を付けるとは中々見所がある」
「ある」
なんかちっこくて可愛いぞ。
「その文字は?」
「よくぞ聞いた!これは美沙門天の美じゃ!アイのはあいぜんみょうおうさまのアイじゃ!」
「?」
昆沙門天の美?
愛染明王さまの変?
「このワシが一生懸命作った飾りじゃ!」
「ははっ、殿より頂いたこの飾り文字、家宝でございます!」
アイと呼ばれた武者は跪き、頭を垂れる。
殿?
偉い方なのだろうか?それに関東管領って??
俺はオトネをチラ見する。
「え?でも毘沙門天の美って……」
そう言った瞬間!
パンパンッ!と脚と肩を叩かれ俺は大地に跪いた!
耳元にはアイと呼ばれた武者。
え?速すぎて見えなかったぞ!?
(よいか、これは愛と読むのじゃ!変ではないっ!)
(え?もしかしてお殿様、漢字に弱いとか?)
(黙らっしゃいゃい!)
「これ、アイ、何を話しておる?わしもまぜよ!一人はイヤじゃ!」
「ははっ!」
ここで俺は違和感。
この二人に顔を近づけてみる。
ほんのりと優しい、いい香りがする。
「……え?女の子!?」
次回サブタイトルは 第二七話 香衣の虎 の予定です。
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