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セナという人間
「本当に申し訳ない」
事務所に入るなり、謝罪の言葉を聞くことになった。事務所の人に今更何を言われたところで、僕がもうアイドルになれることはない。
誰が言うまでもなく、必ずセナはアイドルの頂点に立つ。これは神様によってあらかじめプログラムされた確定事項なのだ。
セナと一緒にデビュー出来なかったというのはようはそういうことなのだ。
「ショウマの実力が足りなかったんじゃない!僕は君もデビューメンバーに相応しいと思っていたんだ……!」
「……ありがとうございました」
乾いた声が出る。今の僕にとってどんな言葉も意味がない。
「だけど、セナが言ったんだ!
ショウマはデビューメンバーに相応しくないって!」
「でも、僕は……!」
明確な意志を持ち、言葉に意味が宿り、僕の心を貫く。そこからの彼のセリフが僕の耳に届くことはなかった。
1日は24時間なのに確かにその瞬間時間がフリーズし、24時間1秒になる予感がした。




