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アイス
「セナってさ、甘いものを食べるときは、絶対に僕を誘うよね」
レッスン終わり、コンビニに寄り、アイスを食べながら、帰路につきながら、セナに投げかける。
「だって、甘いものを食べるときショウマ幸せそうな顔をするでしょ!
そんなの毎回誘っちゃうじゃん!!」
嘘みたいにきらきらして潤んだ瞳で僕を見つめている。セナのほうが背が高いが間違いない。
これは上目遣いというやつだ。
僕は無視してアイスを頬張る。
「今度のステージ楽しみだねー!もっともっとレッスン頑張らないと!!!」
今度レッスン生のみのライブが開催される。
大手事務所が大手事務所している。
今日のレッスン後に詳しいステージ披露の詳細が発表された。レッスン生のみということもあるが、僕らのグループは正直言って破格の待遇だ。言うまでもない、セナがいるからだ。
このライブはセナがデビューするための踏み台でしかないのだ。
「僕が甘いものに付き合うのはこれで最後だよ、今度のライブが終わるまで誘わないでね……」
「そんな……」
これは上目遣いというやつだ。
無視をして、食べきったアイスの棒をティッシュに包んでポケットに閉まった。
だから僕は、彼の手から溶けたアイスが零れ落ちていることに気が付いていなかなかった。




