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エピソード0.5
「春風ー!
久しぶり!!元気?お前すごいらしいじゃん」
咄嗟に反応出来なかった。だって僕は春風じゃないんだから。
「久しぶりだね!ありがとう。
今、セナっていう名前でアイドルを活動してるんだ。
どこにファンの方がいらっしゃるかわからないし、本当に申し訳ないんだけど、本名を公表してないから、セナって呼んで貰ってもいいかな」
申し訳なさそうな表情ってこんな感じでいいのかな。
だけど大丈夫だ。
だって僕は失敗するように創られていないんだから。
「セナね!周りの奴に自慢しとくわ!頑張れよ!てか、連絡先変わった?連絡先交換しようぜ」
「セナさーん!休憩時間終わりますよ!」
マネージャーさんからの声がかかる。
「悪い、撮影に戻らないと、今日は久しぶりに会えて嬉しかったよ!また会おうね」
「おお!またな」
去って行く彼の後ろ姿を見つめる。
僕は誰なんだろう。
「セナさーん。早くしないと」
焦るマネージャーさんの声が聞こえる。
「すぐ行きまーす」
駆け足で撮影所に戻る。
大丈夫だ。だって僕は失敗するようには創られていないんだから。




