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春風  作者: はるき
2章
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12/22

幸運

人生の転機は唐突に訪れた。


学校帰り、文化祭に向けた実行委員会後、カラオケに遅れて向かう最中だった、アイドルのスカウトを受けた。


正直言って、スカウトされること自体は珍しい出来事ではなかった。


違ったのは、アイドルを目指す者なら誰しもが憧れる、有名大手事務所だった。


考えさせてくださいと話してその場を去った。


平静を装ったが心はバクバクしていた。


地方支部のレッスンスタジオで練習生にならないかという話だった。


カラオケの予定をキャンセルして、

家に帰り、名刺の電話番号に急いで電話をかけた。


「生意気なのは十分に承知しています。東京の練習生になりたいです。東京の練習生のオーディションを受けさせてください!」


僕のことを誰も知らない場所で、僕の居場所が欲しかったんだ。僕のままで良いと思いたかったんだ。


2日後、1ヶ月後の東京のレッスン場でオーディションを行うので来てくださいと連絡が来た。

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