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つぎはぎ  作者: 妄想する紙片
2nd ストーリー
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新たな依頼 4

 ルーチェが制止の声をあげる。アナリズの伸ばしかけた両腕がピタリと止まった。アナリズの目が左右に動いていた。ポラーレはレンズ越しにじっとアナリズを見ていた。


「す、すいません」


「いえ。落ち着かれたのであれば構いませんよ」


 口角を上げたポラーレ。


「しかし、どうしたのですか? 落ち着きがなくなるなんて珍しいことだと思いますが?」


「それは——」


「ポラーレ。私も聞いたことがあるような気がする。どこで聞いたかまでは思い出せないけど……」


 アナリズの言葉をさえぎって話すルーチェ。言葉を重ねられたアナリズはルーチェの方を見たが、ルーチェは小さく首を縦に動かしてアナリズを見る。それからポラーレに視線を戻す。


「私とポラーレ。二人が聞いたことがあるということは、その時一緒にいた。それがいつなのかはわからないけど」


「そうですね。そう考えるのが自然でしょう。ですが、それがいつなのかはわかりませんが……」


 そういってポラーレは手帳へと視線を戻した。慎重に手帳をめくりながら、ポラーレが言葉を続けてきた。


「いずれにしても調べてみます。こちらの依頼については、目的地がわかっていますので、お二人の捜索者の足取りを追いながら、一緒にこなしていただけると助かります」


「どうする、アナリズ?」


「……わかりました」


 短く答えたアナリズは視線をそらした。アナリズの様子を見ていたルーチェは、アナリズへは何も言わず、ポラーレを見る。


「とりあえず、二人で対応する」


 言ってから視線を外し、大きく息を吐き出すルーチェ。ルーチェの様子をポラーレとアナリズは見ていたが、口を開くことはなかった。


 ルーチェが視線をあげたのを確認したポラーレが口を開いた。


「お二人ともお願いします」


「それで、ポラーレ。受け取ってきてほしい本についての詳細を教えて」


「わかりました。まず、本の名前ですが、『二面の聖女』と言います。中身についてはわかりません。これは読んでいないので当たり前ですね」


「ん? 読んでないのにほしい?」


 ルーチェの問いにポラーレは首を横に振った。


「違いますよルーチェさん。読んだことがないからこそ見てみたいんです。そこにどのようなことが書かれているのか、どんな思いがあるのか」


「そういうもの……?」


「そういうものです」


 小首を傾げながら、少し間を空けて首肯をするルーチェ。


「ぽ、ポラーレさん」


「何ですか? アナリズ」


「その本は今どこにあるんですか?」


 アナリズの問いにポラーレの口角が両方とも上がっていった。そして、アナリズの方を見ながら答えた。


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