↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔女の戯れ  作者: 42
Tea party in the Mirror
PR
42/55

【1】

 一通の招待状。差出人は不明。

 明後日十時、庭にて待つ。

 記載は一文。

 謎だらけの招待状を受けったルナとローズは、ふぅと息を吐く。

「あらあら久しぶりじゃないかしら」

「三年ぶりになるんだわ」

 招待状の内容に心当たりがある風な二人を、ルシアンは魔法書を読みがてらに、ちらりと窺う。

「何着て行こうか迷うわね。折角だから、新調しようかしら」

「いいね。あたしも新しいの買いに行くんだわ」

 何やらそわそわと嬉しそうな雰囲気だ。

 ——気になる。

 一体誰が差出人で、どこに行くんだ? ルナが楽しそうにする様子に、心がざわつく。

「あ、ルシアン君。明後日はあたし達出かけるから、留守番お願いするんだわ」

「え、あ、うん。わかった……」

 招待状のない自分は行けない事を悟る。

 

 当日。

「あー気になるぅ」

 広い城にモモコと二人きり。ルシアンの独り言が響く。

 だってさぁ、町にるんるんで出かけてさ、あんなに服とか買い込んでさ、普段はしない化粧までしてさ。あんなにおめかしするって事は、あれじゃん。合コンしかないじゃん。

「やーだー絶対やーだー」

 膝を抱えて転がる。

 そりゃ、俺なんか全然男として見られてないし……。この前だって、いきなり肩組んでくるし、しょっちゅう耳元で喋られるし、飲み物だって一口ちょうだいを何度やられた事か——。

 思い出し赤面をする。

 だーかーらー。それって、気があったら自然と出来ないじゃん? 俺は無理、出来ない。それが出来るって事は、俺に気はないって事でしょ?

「……悲しい」

 あいつ、どんな男が好みなんだろ……。

 悶々と考える。

 顔が良い? 男らしい方がいい? 強いやつとか? 優しいってのもある?

 自分より良い男なんて、そこらじゅうにいっぱいいる。もしも、気が合うやつが居たら。一目惚れする可能性だってある。

 ——冴えないやつ。

 ルナが、再会した時ルシアンへ言った言葉だ。

「……冴えない…………か」

 本当、眼中になかったんだと思うと心底辛い。胸が痛くて、仕方がない——。

「はぁ…………」

 特大のため息と共に、ルシアンはベッドへ身を投げた。 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。