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魔女の戯れ  作者: 42
コミックマルシェ
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35/55

【6】

 閉会後。

 打ち上げとして、会場近くの飲食店にて。


「確かに」

 おつかいを頼んでいた品を受け取り、ローズはご機嫌だ。

「今日は、本当にありがとうございました。これ、お代です」

 売り上げから依頼分の支払いを済ませる。

「頂戴するんだわ」

 ルナは封筒からお金を取り出し、金額を確認する。

「また、困ったことがあったら力になるんだわ」

 満面の笑みを向ける。

「初めての参加だったけど、熱気がすごいんだわ。あんなに沢山、本を描く人が居たんだねー。それに、色んなコスプレも見れて面白かった。ま、あの二人の人気が凄すぎてちょっとやばかったけど」

 あの二人は誰?

 ミシェルは何度も聞かれ、憔悴していた。途中からローズがフォローに入ってなんとか大事にはならずに済んだ。

 当の双子は、秘密だよ。と微笑むものだから、更にどこの誰という人物探しに拍車がかかった。

 衣装を脱ぎ、いつもの姿に戻った二人は、ローズを挟みお酒に舌鼓をうちながら、その耳元で話しかける。

「今日はお役に立てただろうか?」

「いい一日になったかい?」

 うっわ。

 ローズの顔が無なんだわ。

 違う、そうじゃない。

 との声が今にも聞こえてきそうな雰囲気だ。

「えぇ、とても。ありがとう兄さん。でも、あまり呑みすぎると、お仕事に響きますよ」

 感情を消して返す。

「また、いつでも頼ってくれて構わないよ」

「心配してくれるなんて、なんて優しいんだ」

 彼女の気持ちを知らずに、双子はその後もローズの隣から離れる事はなかった。

「……はは。なんか、ローズも大変なんだな」

「分かるかい? ルシアン君」

「うん……なんとなく」

 無気力で食事をするローズを目の前に、ルシアンはお酒を口に運ぶ。

 自分は一人っ子だから、兄弟に憧れた時期もあったけど、いるのも良し悪しなんだと思った。

「ちなみにレベル昇級試験は、あの二人も関わってくるんだわ」

「え、そうなの?」

「あの姿に騙されちゃいけないよ、ルシアン君。いざとなったら、ゴリラだから。ゴ・リ・ラ」

 こっそりと小声で教えてくれる。

「えーマジかー……」

 ルナがそう言うなら、きっとそうなのだろう。

「ま、頑張りな」

 背中を叩く。

 ルシアンとの話を切り上げたルナは、端っこの席で肩身の狭いミシェルにお酒を注ぎながら話し始めた。

 こうして、宴は賑わい、惜しまれつつも終わる。

 また、来年。

 最後には、そう手を振って。


 後日、ローズ宛に荷物が届いた。

 差出人は、ミシェル。

 何かしら。と、胸を躍らせ荷物を開けたローズの奇声が城に響き渡る。


 ローズさんへ。

 この前はありがとう。そして、沢山お話が出来て楽しかった。

 これは、ほんの気持ちです。

 そう添えられた手紙が舞う。

 神からの贈り物。

 それは、カラーで描かれた彼女の作品。そこには、ローズの推し達が描かれていた。

 

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