↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔女の戯れ  作者: 42
コミックマルシェ
PR
30/55

【1】

「これは、戦よ。敗北は許さない。いざ、出陣‼︎」

 いつになく気合いが入ったローズの一声に、蜘蛛の子を散らすように、各々敵将を打ち取りに行く形相で、目的の場所に向かった。

 

 事の発端——。

 

 その日、ローズは自室にて本棚の整理をしていた。

「大分増えてきたわね」

 几帳面に、作家毎タイトルもアルファベット順に並んでいる。

 特にお気に入りの作家は、毎回欠かさず新刊を購入している。

 その中から特にお気に入りの一冊を手に取り、パラパラとページをめくる。絵柄からストーリーに至るまで、全てがパーフェクト。「もうすぐね——」

 卓上のカレンダーに大きく赤く囲まれた日。その日を、ローズは待ち侘びている。

 全国コミックマルシェ。

 年に一度だけ大々的に開催される、主にアマチュアのコミックマルシェ。

 略してコミシェ。

 漫画やイラスト。グッズなど幅広く販売される。ローズのお気に入りの作家も多数出店する。

 アマチュアでも、手慣れた人もいれば、新人もいる。新しい作品との出会いも魅力的な部分。新しい可能性も多く秘めている。キャラクターの格好をする人も居て、その空気感も独特。この日だけは、何がなんでも現地へ行くと固く心に決めている大事な日だ。

「最近仕事も増えたし。去年よりも予算は多めに用意した。服装は動きやすく、鞄は大きいものを。それから、お金はお釣りの出ないように。それから、ほんの気持ちも作らなくちゃ」

 薄い本を棚に戻すと、持ち物のチェックを始める。

「あら。お菓子が切れているじゃない」

 差し入れにとお菓子を詰めようとする手が止まる。

「仕方ないわね。買いに行かなくちゃ」

 ローズは財布を片手に麓の町まで向かった。小分けのお菓子を複数買い込み、城に戻るとルナとルシアンがお客様の相手をしているのに気づく。

 ローズは急いで自室に戻り、買い物袋を置くと、再びカレンダーを見る。

「あぁ——間に合わないと困るわ」

 ローブ姿に着替え、焦り部屋を訪れた。

 そして、見覚えのある依頼人の顔に、ローズは硬直する。

「——ミシェル——先生?」

 

  

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。