第3クール☆ 第12話:海風
土地が決まってから、四人は、家づくりに奔走していた。
「――よし、土台はこんな感じかな」
スターが、図面を片手に、指示を出す。
「わたし、資材運ぶの手伝う!」
きあが、意外にも、力仕事を率先して引き受けていた。
「僕、細かい作業、得意なので……! 窓枠とか、任せてください」
ようたが、丁寧な手つきで、木材を組み上げていく。
「僕は、風で、資材を運ぶの、手伝えます!」
ファードが、軽やかに、荷物を宙に浮かせながら、運搬を手伝っていた。
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作業は、思いのほか、順調に進んでいった。
「――お前ら、随分、息が合ってきたな」
ある日、様子を見に来たスターが、感心したように呟く。
「まあ、これも、修行のうちだよね」
きあが、額の汗を拭いながら、笑う。
「みんなで、一緒に何か作るの、楽しいです」
ようたも、満足げに、微笑んでいた。
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数週間後。ついに、丘の上に、小さいながらも、温かみのある家が完成した。
「――できた……!」
四人は、完成した家を前に、しばらく、言葉を失っていた。
「僕たちの、家だ……!」
ファードが、感極まったように、声を上げる。
「やったね、みんな!」
きあが、飛び上がって喜んだ。
「……ようやく、ですね」
ようたも、涙ぐみながら、家を見上げていた。
「――いい仕事したな、俺たち」
スターも、珍しく、満足げな笑みを浮かべていた。
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その日の夜、四人は、さっそく、大事な相談を始めた。
「――ねえ、この家、みんなにお披露目しない?」
きあが、提案する。
「アイザルの、みんなを呼ぶってこと?」
「うん! せっかくだし、お祝いしたいなって」
「いいね、それ!」
ファードも、賛成する。
「――連絡、しておくよ」
スターが、静かに、頷いた。
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数日後。丘の上の家に届いた手紙を受け取った師匠が、うへへ、と笑った。
「――お前ら、ちゃんと、やり遂げたんだな」
エナガも、あけびも、チアも、それぞれ、嬉しそうに、手紙を覗き込んでいた。
「行きましょう、みんなで」
エナガが、微笑みながら、言った。
「もちろんだよ! お祝い、準備しなきゃ!」
あけびも、張り切った様子で、準備を始めていた。
「――ふん、まあ、たまには、いいだろうな」
チアも、口ではそう言いながら、どこか、嬉しそうな表情を浮かべていた。
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丘の上の、新しい家に向かって、アイザルの四人は、静かに、旅立った。
その先で待っているのは、これまでの旅の集大成――そして、まだ語られていない、大切な話。
新しい季節の風が、彼らの背中を、優しく押していた。
ノシ




