☆☆最終話☆☆ それは理不尽だなあ!www
長い旅の末、サクラビの四人は、ついに、理想の場所を見つけた。
海に近い、活気ある都会の一角。潮風が心地よく吹き抜ける、小高い丘の上だった。
「――ここ、いいと思う」
スターが、静かに、海を見渡しながら呟いた。
「うん! 僕も、ここが気に入った!」
ファードが、元気よく頷く。
「賑やかだし、静かなとこもあるし……なんか、ちょうどいいね」
きあも、満足げに、辺りを見渡していた。
「僕たちらしい、場所だと思います」
ようたも、控えめながら、確かな笑顔を見せていた。
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数週間後。小さいながらも、温かみのある家が、丘の上に完成していた。
「――お邪魔するぞ!」
その日、家の前には、アイザルの四人の姿があった。
「わぁ、素敵な家!」
あけびが、目を輝かせながら、中を見渡す。
「海が見えるのね。……いい場所、見つけたじゃない」
エナガも、感心したように、窓の外を見つめていた。
「うへへ、立派なもんだ」
師匠も、満足げに、頷いていた。
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その夜、二つのチームが揃って、賑やかな祝いの席が開かれた。
「かんぱーい!!」
グラスを掲げる声が、家いっぱいに響く。
料理は、あけびとファードが腕を振るった、海の幸をふんだんに使った一品だった。
「――うまっ!」
「あけびさん、やっぱりすごい!」
賑やかな笑い声の中、ふと、エナガが、チアに声をかけた。
「――なあ、チア」
「ん?」
「前から、気になってたんだけど。……あんた、なんで、あんなに冷徹だったの? 昔から」
その質問に、チアの表情が、少しだけ、引き締まった。
「――言ってなかったな。ちゃんと」
チアは、グラスを置き、静かに、口を開いた。
「……俺、昔、魔王と師匠が戦ってるところに、居合わせたことがあるんだ」
「――!」
その場の空気が、一瞬で、静まり返った。
「調査の依頼で、現地にいた。……子供とは思えない魔力を持つ師匠と、魔王が、激しく戦ってた」
チアは、当時を思い出すように、目を細めた。
「その戦いの最中、魔王が、俺の姿を見つけた。……"師匠の血筋かもしれない"って、勘違いしたんだ」
「勘違い……?」
きあが、恐る恐る、尋ねる。
「ああ。師匠の力は、マナトランスファっていう、他人を強化できる技術でな。……もし師匠が、俺にそれを使ったら、魔王にとって不利になる、って焦ったんだと思う」
「それで……?」
「呪いを、かけられた」
チアは、静かに、続けた。
「――感情を出すと、幸運を上回る不幸が訪れる。そういう呪いだ」
「……」
サクラビの四人も、あけびとエナガも、言葉を失っていた。
「だから、俺は、ずっと、感情を抑え込んできた。笑うことも、怒ることも……全部、怖かった」
「そんな……」
あけびが、痛ましそうに、呟く。
「じゃあ、あの時……」
エナガが、何かを思い出したように、目を見開いた。
「あんたが、部屋にこもって、壁を殴ってたあの夜も……」
「ああ。……感情が抑えられなくて、怖くなったんだ。何か、悪いことが起きるんじゃないかって」
チアは、少し、自嘲するように、笑った。
「――でも、もう、大丈夫だ」
「え……?」
「最終決戦の時、ベム・セナムを使っただろ。……あれ、実は、呪いを解く方法と、同じだったんだ。魔力を、全部、放出すること」
「――!」
その場にいた全員が、驚きの声を上げた。
「知らないうちに、俺は、あの時、自分の呪いを、解いてたんだよ」
チアは、静かに、自分の手のひらを見つめた。
「今は、ちゃんと、笑っても、怒っても……何も、起きない」
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その言葉に、しばらく、誰も何も言えなかった。
やがて、きあが、静かに、チアの隣に座った。
「……教えてくれて、ありがとうございます」
「別に。……今更、隠す必要もないと思っただけだ」
「チアさん、ずっと、辛かったんですね」
きあの言葉に、チアは、少しだけ、目を伏せた。
「それは、理不尽だなぁ!www…でも、…な?w」
師匠がすこしにこりとしていった
「……ああ。でも」
チアは、周りを、ゆっくりと見渡した。
「今は、もう、一人じゃない。それだけで、十分だ」
その言葉に、あけびが、明るく笑った。
「…!そーだよ! これからも、みんなで、一緒だから!」
「――ああ」
チアの口元に、初めて、屈託のない、柔らかな笑みが浮かんだ。
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夜が更けても、家の中には、賑やかな声が絶えなかった。
窓の外には、静かな海が、月明かりを受けて、きらきらと輝いていた。
エナガは、その光景を見つめながら、静かに思った。
――アイザルも、サクラビも。
――みんな、それぞれの傷を抱えながら、それでも、こうして笑い合える場所に、辿り着けた。
海風が、優しく、みんなの背中を撫でていった。
新しい家に、新しい絆が、静かに、確かに、根を下ろしていた。
「まだ食べたいわね」
「そーだな」
「うへへ」
「僕も…」
「俺もだな」
「へへ…僕も…!」
「…笑」
「「「おかわり!」」」
アイザル 終
ここまで読んでくれてありがとうございました
アイザル完結できて嬉しいです
魔女エナガ達、最強になれたでしょうか
とにかく、アイザル
見届けていただきありがとうございました!!
ノシ




