15話 別人ですかい?
今回会話が多いし、キャラも多いです。久しぶりに喋るキャラもいるんで、混乱しないように意識しましたがちょいきびかも知れないです。最初に謝っときます。ごめんご。
「とりあえず、まずはアズマくんが記憶を取り戻せるまでは私たちでサポートしましょ」
「なんかすいません...」
なんとなくだが、今後の方向性が決まりみんな仕事に戻っていく。部屋にはネコくん、菜奈さん、レイちゃんが残っていた。
「さて、アズマくん。記憶を突然なくして困惑してるところ申し訳ないけれど、あなたの今後の仕事について聞くわ。どうする?」
「もちろん働かせてください!」
「そう、でもねみんなの信頼を....え?」
「え?働きたいんですけど...何か問題ありますか?あ、ごめんなさいまだ殺すとかは難しいかも」
「いやいや、え?アズマくんが働きたいって言った?」
菜奈さんが今日一の驚きを見せ、ケイが不思議そうに首を傾げている。可愛い。
「うわっ?なんか今ゾワっとしました」
「気のせいじゃない?でもケイ、パンダを殺さなくてもあなたの仕事結構重労働よ?大丈夫?」
「大丈夫です!僕が皆さんに迷惑をかけた分、仕事で取り返さなきゃ。でも、心配してくれてありがとう詩乃さん!」
ニコッ
「はうっ」
目を細め、微笑むケイ。
カシャッ(シャッター音)
だめだ、これ以上ここにいるとおかしくなる(手遅れ)
「そ、そう。じゃあ頑張ってねケイ!また後で会いにくるわ。あと、私には敬語いらないから」
「ぼ、ボクもそろそろ行こうかな。仕事で一緒になること多いだろうから、よろしくね。ボクもタメ口でいいよ」
「2人ともいい人だ...。僕はとんだ幸せ者ですね!わかりました。あ、わかった。2人ともよろしく!」
ニコッ
私とネコくんは部屋を飛び出し、振り返らず走った。誰にもこの緩んだ顔を見られないようにするために...!
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それからのケイは、仕事を手伝いつつ周りとの交流を深めていった。
正直後から思い出しても、あのケイはすごかった。もう、すごかった。
「会長さん!仕事終わりました!何か他にできることありますか?あ、すみません、自分で探してわからなかったらまた聞きますね!」
「タケさん!見てください!僕こんなに運べますよ。へへ、いつかタケさんを追い抜かすかもしれませんね?」
「あははっ、羅夢さんと話すの楽しいよ!また今度一緒にマラソンしようよ!」
「あ、ネコくん!今日も稽古付き合ってよ。え?毎日飽きないか?ふふっ、ネコくんとやるから楽しいよ」
「あずさちゃん、いつもサポートありがとう。あずさちゃんのお陰で僕たち助かってるよ!何か困ったことあったらいつでも言ってね」
「黒木先生おはようございます!朝の見回り済ませておきました!いつも黒木先生にやってもらってばっかりだから、たまには休んでもらいたくて...」
「隆二くん!今日も見回りのパートナーよろしく!僕隆二くんみたいな人に助けてもらえてよかったよ」
「お、田中くん!この前は手伝ってくれてありがとね、今度お礼に僕にも何か手伝わせてよ」
「琴吹さん、中野くん...前に僕のせいで怖い思いをしたみたいだね、ごめん。必ず君たちのために僕が安全を確保するから、これからもよろしくね!」
「あ、ハツメちゃん!これこの前ないって言ってた薬だよ。え?うん、病院まで1人で行ったよ?いやいや、なんか勘が冴えてパンダと一切合わないルートで行けたから気にしないで!」
「「「「気色悪い...」」」」
その日、ケイのいない部屋で緊急会議が開かれた。
議題はやはりケイについて。どうにかならないものかと、最近のケイについて話し合っていた。
「あんなアズマっち初めてだよー、なんかキラキラしてて別人って感じ!」
「そうですよ!なんですかあの王子様みたいな人は!あれ絶対泉に落ちたアズマ氏ですよ!」
「この前なんかアズマのやつ、俺に肩組んできたんだぜ?田中くんはいいやつだなって...」
「私もちょっとグッとくるところはありました。明くんがいなかったら危なかったかも...」
「む、麦ちゃん....ぼ、僕もアズマさんにはおど、驚きました。でも、前から、優しかったですよ」
「私はどっちのケイも好きだけど...最近のケイはすごいわね。何か私たち以外の人間にも好かれてない?」
これである。今までのアズマは自分から関わりに行かず、話しかけられても必要最低限しか応えてなかった。そのせいで周りから怖がられたり、避けられたりしていたけど....
「まあ、社会に出ても通用するわね。こんな世の中になっても明るい挨拶と笑顔が大切だなんて...。あのアズマくんはちょっと、無敵すぎない?」
「記憶をなくしておかしくなったのか。それとも元々アズマにああ言う一面があったのか...悪くはねえけど、落ち着かねえよな」
「キシシ、アズマがおかしいのは周りとの交流を増やしたのにボクたちとの交流も前より増えてることだよね。ボクが言えたことじゃないけど、関わらなすぎだね」
「あっしはパラレルの旦那しか知らないみたいなんで、ギャップで何回か吐きやした」
「私は元教師として、アズマくんは理想の生徒だと思うけど...やっぱり違和感がすごいわね」
みんなが好き放題言ってる中、特に何も言わずに腕を組んで考え込んでいる人物が2名ーーー
「朝比奈くん、あずさちゃん、どうしたの?」
「いやぁ、なんて言うかですね...」
「おう、なんて言うか...」
「あれ、昔の京次にそっくりなんだよ」
「あれ、昔のケイくんみたいなんです」
2人揃って私の質問に答える。
「ああ、そっか2人ともケイと同じ小学校だっけ?」
「え?あずさちゃんそうだったの?」
「はい、途中で転校してしまいましたが...。私結構見た目変わったんで、ケイくんも気付いてませんでしたし」
「へえ、なんか親近感湧くなあ。あの頃の京次知ってる奴がいるなんて」
「ふふ、思い出話でも今度してみます?」
2人で談笑を始めそうになっていたので、気になった点について慌てて問いかける。
「ちょ、ごめん2人とも昔のケイってどういうこと?」
「ん?あぁ、だから誰にでも気さくに話しかけて、いつも輪の中心にいるようなやつだったんだよあいつ。まあ、今じゃ見る影もなくなっていたけどな」
朝比奈くんの話を聞き、何人かが「アズマが言ってた昔の話って実は本当だったんだ...」となっていた。
「だから俺はどっちかって言うと、昔の京次にあったみたいで少し嬉しくもあったんだ。あいつの家族が交通事故で死んだから、久しくあんな顔見てなかったからな」
「私もです。ご家族が亡くなったのは、高校生になってから知りましたが、元々ケイくんはあんな感じだったので、危うく惚れ直すところでしたよ」
「じゃ、じゃあ2人とも今のケイのままでいいってこと?」
そういうと、2人は顔を見合わせ半目で答える。
「まさか、俺が仲良くなったのは昔の京次だけど、より仲良くなったのは今のあいつだ。さっさと目覚せってぶん殴りたいぜ」
「隆二先輩に同感です。たしかに私が好きになったのは昔のケイくんですけど、どちらかと言えば今のケイくんの方が私が惚れる確率高いですね」
さっきからちょいちょい聞き捨てならないな?あずさちゃん?
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結局話はまとまらず。『とりあえず、悪い状況にはなってないし、刺激しすぎないように』とだけ決めてその日は解散した。




