表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
断罪された悪役令嬢ですが、帳簿を燃やした王都が先に滅びそうです 〜追放先の辺境で実務改革を始めたら、国家より信用が強くなりました〜  作者: 篠宮しずく


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

92/106

第92話 即効

「再開したぞ!」


その声は、驚きだった。


---


港の中央。


昨日まで完全に止まっていた取引所。


そこに人が集まっている。


---


「本当か?」


「成立した!」


---


帳簿が動いている。


---


「国家通貨で統一!」


「レート固定!」


「保証付き!」


---


ざわめきが広がる。


---


「……動いてる」


---


止まっていた市場が


一部だけ


動き出していた。


---


分散連合本部。


ユーリが駆け込む。


---


「中央介入です!」


---


「リゼットさんが――」


---


言い切る前に、


全員が理解する。


---


マルクが低く言う。


---


「やったか」


---


ユーリが紙を広げる。


---


「統一レート導入」


「緊急保証枠設定」


「国家通貨ベース決済」


---


リゼットの名前は書いていない。


---


だが分かる。


---


「……速い」


---


アーネストが呟く。


---


港。


---


「助かった!」


---


商人が叫ぶ。


---


「これで払える!」


---


止まっていた契約が


再び動き出す。


---


「全部じゃないが」


「十分だ!」


---


笑い声。


---


安堵。


---


中央は速い。


---


それを


誰もが思い出す。


---


分散連合本部。


---


リゼットが入ってくる。


---


静かに。


---


だが空気が変わる。


---


「動いたわ」


---


彼女は言う。


---


誰も否定しない。


---


ユーリが言う。


---


「……はい」


---


「一部市場、回復しています」


---


マルクが腕を組む。


---


「助かったな」


---


沈黙。


---


リゼットはアーネストを見る。


---


「これが中央」


---


静かな声。


---


「速い」


---


アーネストは答える。


---


「重い」


---


リゼットは笑う。


---


「今は軽さより速さよ」


---


その言葉に


誰も反論できない。


---


ユーリが言う。


---


「被害は抑えられます」


---


「このまま広げれば」


---


マルクが頷く。


---


「全部救えるかもしれない」


---


沈黙。


---


その言葉が


重く落ちる。


---


全部救える。


---


それは


分散ができなかったこと。


---


アーネストは窓の外を見る。


---


動き出した港。


---


一部だけだが、


確かに回復している。


---


「どうする」


マルクが言う。


---


「乗るか?」


---


それは


分散をやめること。


---


中央へ戻ること。


---


沈黙。


---


リゼットは言う。


---


「選びなさい」


---


「止めるか」


---


「救うか」


---


静寂。


---


アーネストは言う。


---


「救っているように見えるだけだ」


---


リゼットの目が細くなる。


---


「何が言いたいの」


---


アーネストは答える。


---


「順番を隠している」


---


沈黙。


---


ユーリが言う。


---


「……どういうことですか」


---


「中央は」


---


アーネストは言う。


---


「見えない順番を作る」


---


「全員を救っているように見せて」


---


「裏で切る」


---


空気が変わる。


---


リゼットが言う。


---


「証拠は?」


---


アーネストは静かに言う。


---


「まだない」


---


沈黙。


---


「だが必ずある」


---


港。


---


再開した取引の裏で、


一つの倉庫が閉じる。


---


誰も気づかない。


---


静かに。


---


契約が消える。


---


「……止まってる」


---


誰かが呟く。


---


だが声は小さい。


---


中央の音に


かき消される。


---


分散連合本部。


---


リゼットが言う。


---


「証明して」


---


「それができなければ」


---


「中央が正しい」


---


完全な宣言。


---


アーネストは頷く。


---


「分かった」


---


外を見る。


---


動き出した市場。


---


だがその裏で


何かが消えている。


---


「見つける」


---


彼は言う。


---


「見えない順番を」


---


鐘が鳴る。


---


市場は回復し始める。


---


だが


それが本当の回復かは


まだ誰も知らない。


---


そして


---


中央は


静かに広がり始めていた。

本話もお読みいただき、ありがとうございました!


少しでも続きが気になる、と感じていただけましたら、

ブックマーク や 評価 をお願いします。


応援が励みになります!


これからもどうぞよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ