表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
断罪された悪役令嬢ですが、帳簿を燃やした王都が先に滅びそうです 〜追放先の辺境で実務改革を始めたら、国家より信用が強くなりました〜  作者: 篠宮しずく


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

66/106

第66話 制裁の波

外洋帝国は、迷わなかった。


【山岳地域への経済制裁発動】


・外洋船の寄港停止

・保証信用の新規発行凍結

・軍需優先枠の再配分停止


発表は冷静。

市場は冷酷。


保証信用の価格が、急落する。


「……早い」


補佐官が呟く。


安心は速い。


だが、崩れるのも速い。


---


山岳都市。


港が静まる。


外洋軍艦は残るが、物流は減る。


保証はある。


だが流通が止まれば、保証は意味を失う。


「軍は守る」


エリオットは言う。


「だが経済は市場の選択だ」


冷たい。


---


山岳若手商人団。


「独自信用証、再発行開始」


簡素な台帳。

担保は地域資源。

保証なし。


市場は疑う。


価格は不安定。


「暴落する」


補佐官が言う。


「可能性は高い」


アーネストは目を閉じる。


中央は保証を止めた。


分散は、まだ整っていない。


---


分散連合本部。


幹部が言う。


「山岳を切り捨てれば、制裁は止まる」


「市場も安定する」


沈黙。


アーネストは言う。


「切れば、我々は中央と同じになる」


「ならば?」


「支える」


「保証するのか」


「しない」


ざわめき。


---


夜。


彼は地図を広げる。


山岳だけでなく、

複数の小規模団体が揺れている。


中央保証は重い。


単独分散は弱い。


ならば――


分散同士を繋ぐ。


中央を介さず。


彼は呟く。


「再接続網」


---


構想。


・小規模団体同士の相互保証

・担保の地域共有

・流動性プールを分散管理

・優先順位は各地域裁量


中央は監査のみ。


保証は持たない。


「……危険だ」


補佐官が言う。


「成功すれば、中央は不要になる」


アーネストは答える。


「それが目的です」


---


山岳独自信用証、急落。


市場は荒れる。


だが若手商人は言う。


「順番は自分たちで決める」


不安定。


だが選択はある。


---


外洋帝国、第二波声明。


【連合が再接続網を構築した場合、全面関税強化】


圧力が強まる。


中央は力で押す。


分散は、どう押し返す。


---


深夜。


アーネストは茶屋跡に立つ。


誰もいない。


だが声が残る。


「中央に勝とうとするな」


彼は理解し始める。


勝つのではない。


耐える。


中央は速い。


分散は、しぶとい。


雪は再び降り始める。


保証は崩れた。


分散は、まだ形にならない。


だが――


芽は、出た。

本話もお読みいただき、ありがとうございました!


少しでも続きが気になる、と感じていただけましたら、

ブックマーク や 評価 をお願いします。


応援が励みになります!


これからもどうぞよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ