表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
断罪された悪役令嬢ですが、帳簿を燃やした王都が先に滅びそうです 〜追放先の辺境で実務改革を始めたら、国家より信用が強くなりました〜  作者: 篠宮しずく


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

60/106

第60話 停止通知

「山岳信用団体《セディアン連合》――基準未達につき、接続停止」


アーネストは、静かに印を押した。


机の上の数値は明確だった。


担保比率不足。

準備金積立遅延。

流動性指数、下限割れ。


規則通りだ。


「通知は即日発効で」


補佐官がためらう。


「猶予は」


「前回与えました」


彼は即答する。


「基準は例外を認めれば崩れる」


---


三日後。


山岳都市から報告が届く。


・主要市場停止

・物資決済遅延

・医薬品搬入滞留


「物流が詰まっています」


ユーリが眉をひそめる。


「接続が切れれば当然です」


アーネストは答える。


「短期的混乱です」


---


だが五日目。


外洋帝国の艦船が、

山岳沿岸港へ入る。


「信用保証協議団の到着」


報告が走る。


「軍事保証型信用制度の説明会を実施」


アーネストは立ち上がる。


「接触禁止通達を」


「既に会談済みです」


沈黙。


---


山岳都市・議場。


マルク・セディアンは、苦しげに言う。


「連合は我々を切った」


「外洋帝国は保証する」


議場が揺れる。


「保証は軍港提供が条件だ」


「それでも今よりましだ」


---


分散連合本部。


「二団体が外洋制度への参加を表明」


報告が冷たく響く。


「軍事保証付き信用は市場に好評です」


利回り安定。

価格上昇。


数字は嘘をつかない。


---


アーネストは、肖像画を見上げる。


「あなたは中央を壊した」


だが今、中央は戻っている。


しかも強く、速い。


---


夜。


補佐官が低く言う。


「……我々は負けたのでは?」


「違う」


アーネストは答える。


「規則は正しい」


だがその言葉に、

確信はなかった。


---


山岳地域の小商人が叫ぶ。


「保証があるなら安心だ」


市場は安心を選ぶ。


分散は、時間がかかる。


中央は、即効性がある。


---


報告が最後に告げる。


「セディアン連合、外洋帝国制度へ暫定接続」


アーネストは、初めて言葉を失った。


規則は守られた。


だが――


地域は失われた。


数字は正しい。


だが世界は、別の選択をした。


分散は、初めて明確に敗れた。

本話もお読みいただき、ありがとうございました!


少しでも続きが気になる、と感じていただけましたら、

ブックマーク や 評価 をお願いします。


応援が励みになります!


これからもどうぞよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ