第5話 友人を作る?そんな無理ゲーの話はしないでくださいよw
「はーい!じゃあ次は宮本くん!3+2はいくつになるかなぁ?」
「えっと!5です!」
「正解!すごいね!!」
くっっっっそきつい、思っていたよりもきつい。才能は才能であると理解させられてから2ヶ月が経った今日この頃、俺は小学校にしっかり通い授業を受けていた。のだが……
た、退屈すぎる……あまりにも退屈なのだ。正直舐めていた。小学生の授業とか簡単だし転生特典の一部であるバカみたいなすごい記憶力があるし、何より日に日に進化していく化け物である俺の4つに別れた思考達もいるのだ。今更勉学でつまづいたりしないだろと考えていたのだが…
「よーし!みんな足し算はばっちしだね!じゃあ今日の宿題として計算カードを2回読む事を出すからもっと完璧にしようね!」
「「「「「「「「はーい」」」」」」」
中年のおっさんに今更足し算の授業は辛いです…これが中学生の勉強とかならまだ内職とかして他の勉強やイラストの練習をする事も可能だったんだろうけど、今はまだ小学1年生の現在内職なんぞすぐにバレる。というか他の子が悪気なく「せんせー!榊くんがちがうことしてるー」とか速攻でバラされる。さらにノートに書くという作業が小学校一年生の時点でほとんどない、というかいくつかの授業ではタブレット端末での学習のためまず不可能である。
学校用タブレット端末のため余計な機能はロックされているのだが今の俺なら速攻でロックを外し完全体タブレット端末を生成する事は可能なのだけれどまだ実行はしていない。理由は簡単、俺は優等生でいなければならないのだ。学校から何か言われるとぜっっっっっっったいに親族一同が「ほらみろ!子供を1人にしているからこうなるんだ!今からでも遅くないうちで引き取る!」とか言ってくるのは確定事項の様なものなので俺は真面目にしなければならない。
隙を見せたらほんとに面倒なことになるので必死で退屈と戦っているのだ。まぁ暇すぎて脳内の思考達と一緒に今現在進行形で作り始めているゲームの相談はしているんだけどね?
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思考2「イラスト外注の提案、というか外注の推奨」
思考3「同意、主人格及び他思考におけるイラストの上達速度があまりにも遅い」
思考4「結論、才能あってもセンスがねぇ」
思考5「イラスト自体は上手くなっているがキャラの描き分け、構図等がやばい、ただ背景や風景は上手い」
主人格「だから必死になって練習してんだろ!?」
思考3「現在自宅にあるイラスト教本は17冊目に突入」
思考4「w」
主人格「単芝やめろ!!!!」
思考2「現時点で当初の計画から2ヶ月遅れている。早急になんとかすべき」
思考4「無理」
思考5「5は脳内でプログラミングの学習を行なっているためパス」
思考4「4は特典知識をディグるのに忙しいからパス」
思考3「現在も推移している株、為替の演算に使われているので不可能」
思考2「結論、外注しろ」
主人格「い、嫌だ!!ゲーム一本分のイラストなんていくらすると思ってんだ!!後1ヶ月待ってくれ!なんとかするから!!」
思考3「了解ーーーーー対策を考えた。原因として予測出来るものは一つ主人格は人を見るのが下手なため、人物をかけていない」
主人格「な、なるほど?」
思考3「要するにぼっち拗らせすぎて人が描けないことになっている」
思考4「4も同じ結論に至った。さすが前世からのぼっちを貫いてきただけある」
主人格「………」
思考2「結論、友人の1人くらい作れ」
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はい、と言うわけで無理ゲーが出てきたのでイラストは外注しようと思います。ま、まぁ別に?イラスト描けなくても俺が作りたい完全没入型のゲームにおいて?イラストは使わないし?ポリゴンで構成されるわけだし?その辺りを鍛えればモーマンタイのはずで
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思考3「現時点でCG、3Dグラフィックにおいても人を作るのが下手である。」
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ーーじゃあどうしろって言うんですか…
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思考2〜5「ぼっち卒業しろ」
思考3「計画の大幅な改善を提案、小学生中学生の期間主人格は人と関わること、友人を作ることを推奨、というか主人格がなんとかしないと他の思考達も出来ないままなので早急になんとかしろ」
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うっす、そうっすよね…ほんとこの思考達はめちゃくちゃ有能なんだけど所詮は俺なのだ。転生特典の知識に触れて俺としての感情はほとんと消え去っているとはいえ俺が苦手なものは思考達も苦手なのである。俺自身の思考を5分割にしているのでその分他者よりも考えることが多く出来るので成長はものすごく早いのだが…センスの面はどうにも出来ないのだ。ほんとに…
今の所壁にぶつかった感覚があるのは人を描けないというところと、ストーリーが面白くないと言うところである。人については先ほども話した通りだがストーリーに関しては…どうやら前世から変わっていない様である。もちろんストーリーを書く才能も天性特典には含まれていたのでストーリー構成、文章力、語彙力その他諸々は前世に比べ格段に上手くなっているのだが…
これまた登場人物に魅力が無いし、生きている感じがしないそうである。
これは、現時点でストーリーをどれくらいかけるかの実験として小説投稿サイトに投稿した結果送られてきた感想である。
他にも「ストーリーは抜群に面白いはずなの主人公の事を思い出せないレベルでキャラが薄い」
とか
「文章力も言葉を使うセンスもすごいのに登場人物が動いてないというかロボットみたいに感じる」
等ボロクソに言われ正直ちょっと泣いた。一応前世では本出してたんですけどね…欠片も売れなかったけど
きーんこーーんかーーんこーん
あ、チャイムだ。
「じゃあみんな今日の授業はここまで今から帰りの会するよー」
先生が素早く教卓に出していた教具をしまい連絡事項を話し始める。俺はそれを聴きながらある決意をした。
友達作ろうと
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中学生になった。資産は現時点でヤバいことになっておりそれに付随して税金もやばいことになっている。ので後見人である弁護士先生に紹介してもらった税理士さんに全力でお世話になっています。
いやぁ…友達作りは大変でした。
え?成果はどうだったんだって?ははっそんなもん
1人もできなかったよ
待って、待ってほしい、お前何してんだよというセリフは置いておいてほしい。取り敢えず俺の話を聞いてくれ、理由、理由があるんだ!!
それは……おっさんが子供と友達になれるわけがないだろ!!!!
と言うことである。うん、そうですつまり…精神年齢が違いすぎて会話が合う合わないじゃなく噛み合わないのだ。そんな状態で長年ぼっちを貫いていたおっさんが友人を作れるとでも?
無理に決まってんだろ!!!
という訳で途中から別の方向にシフトした、それは…まとめ役になること、である。
要するに友達になれないなら先生と同じポジションになれば良いじゃん!。幸というか転生特典のおかげで勉強は出来た。そのおかげでテストではずーーーと満点。さらにこの榊裕一くんの体はとっても運動神経も良く顔も良い。
と、友達が居ないながらもそういったスペックの良さを発揮していたお陰で、えーと…確か小学2年生の時に隣に座っている子に声を掛けられたのだ。いつも100点ってすごいねぇと。
この言葉を聞いた瞬間ピンときたね、そうだ勉強会を開こうと。
要は私塾みたいなものである。もちろん初めは全く人が集まらなかった。というか女の子しか来なかった。裕一君の顔目当ての。だがそんな事を当時の俺は気付くこともできず必死になって彼女達の性格、動作、視線、感情を思考達と一緒に分析しまくってその子達一人一人に合う形の勉強会を開き続けた。もちろん学習用のプリント等を用意するのはめんどくさかったが途中から勉強会、いや1人の子供が名前を決めてくれた「榊塾」の会場が俺の家のリビングになってからはかなり楽だった。自分のテリトリーって安心するし、何よりコピー機等が制限なく使える。
さらにずっと勉強をしていても精神上良くないので俺が作った簡単なゲームを今日のノルマが終わった子にやらせてあげる事でモチベーションもすっごく上がった。それはもう上がりまくった。
人は描けないが人以外の生き物は描けるのだ。オリジナルキャラクターを「榊塾」の皆んなに考えてもらい俺が清書しそのキャラクターが戦うゲーム、レースをするゲーム、スローライフをするゲーム等を作ってみたところ…
今まで来る気配もなかった子供達も集まり始め、さらには学年が違う下級生、上級生も集まりものすごい事になった。そのおかげででまさかの「榊塾」にはその子ごとに通塾日ができた。みんな各々がバイトのシフト表みたいにこの日に行きたい!と連絡してくるのだ。そうなってくると俺も誰がいつ勉強に来るか把握できやすいようにするしかないので「榊塾」にきた時にどの日にちに着たいかを入力できる様に玄関に大きなタブレットを設置し自由に入力できる様にしたのだ。
さらにさらにゲームを誰が先にするかで喧嘩がおきそうだったので子供達用に大量の榊裕一オリジナルゲームハードを作るハメになったのだ。…まぁそのおかげで工作技術、加工技術のスキルはめちゃくちゃ上がった。というかうちの部屋の一室がアイ○ンマンの作業室みたいな色々な機械でいっぱいになった。総額は……考えたくない……財産の半分は消えたからな……ただこれにより俺の思考達が自由に出来る環境ができたのだ。それはもう作業ペースが爆上げした。全ての装置を俺が今頭につけている装置を経由して思考達が好きに使えるのだ。あの部屋というかあのガレージは常に何かを作り続けている工場みたいになっている。
お手伝いさんであるしずこさんはも立ち入り禁止にしてもらっている。普通に危ないからね…
とこんな事をずうううううと続けていると俺は彼らの先生みたいになっていた。そのせいで気のおける友人等は出来なかったが…人という生き物をしっかり観察することができた。我儘な子、元気な子、嫉妬深い子、運動が好きな子、恋愛が好きな子様々な子供達を見ることが出来た。
その成果か…俺は苦手を克服することが出来たのだ。という訳で、本来の計画から5年遅れで、世に販売するゲームを作る時が来たのである。
「榊塾」は存続したまま……
規模が大きくなりすぎた&成績が上がっていく子供を見て俺に月謝を渡してくる親御さん達、存続を望む子供達の希望で月2000円という額で今まで通り続いていく事になった。
そのせいで思考が一つまるまる「榊塾」専用になってしまったが中学生に上がった瞬間、分けられる思考が一つ増えたのでまぁワースである……いやはやデジタル化が間に合ってよかった…プリント制のままなら過労死していたぜ…今の「榊塾」は一人一人が塾に来た時に何台もある共用タブレットを取り、IDを打ち込む事で勉強を開始でき、わからない所があれば画面の右上のサポートボタンを押すと解説音声それも「思考6」がその子にあった説明を自動音声として流す。学校の宿題などはスキャンしてもらいデータ化する事で対応している。その時はタブレットは音声が流れるだけのシロモノになっているがこればかりは仕方がない。
と、こういう形をとっている。
いや、ほんとに…デジタル化しか勝たんぜ…




