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転生特典で完全没入型VRMMOが作れる才能を貰ったので1人で作ってみる  作者: 愛板


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第4話 才能は才能だろ

朝7時榊家のキッチンには朝早くから俺の昼食を作るためにやってきたお手伝いさんであるしずこさんが立っていた。ジュウゥゥ……というフライパンの上で目玉焼きが焼ける音が響きわたる。そんな音を聞きながら俺は自室がある2階からおり食卓に座るとしずこさんはすぐに飲み物を出して笑顔で俺に挨拶をしてくれた。


「おはよう裕一君、よく寝られたかしら?」


「あ、はいなんとか…」


「そう…なら良かったわ…もし寂しいとかあればすぐに柿谷さんに言うんだよ?」


もの凄く心配そうな声音で俺にそう話しかけてくる。ちなみにだが柿谷さんは例の超絶優しい弁護士さんである。


「はい、ありがとうございます」


とりあえずお礼を言いつつしずこさんが出してくれたお茶に口をつける。うん、冷えていて美味しいね。そうして喉を潤しているとしずこさんが朝食を運んでくれる。わぁ…美味そう…炊き立てのご飯にあったかいお味噌汁、そして目玉焼きとウインナー、正直最高の朝ごはんである。


しずこさんは俺が食べ始めたのを見届けてから洗濯などの家事を始めてくれる。いやぁほんとに助かるね…しずこさんは朝、朝食作りと掃除洗濯などをしてくれ夜は晩御飯を作り干してある洗濯物を取り込み、明日俺が学校に必要なものを一緒に確認してくれるのだ。ほんとにありがたい。


「……うま」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


食後、俺はしずこさんが返った後リビングにノートパソコンを広げた。画面には株価チャート、世界中の企業情報、為替、そして天才を超えて化け物になりつつある俺の分割した思考達がが算出した未来予測。


「やっぱり、この特典は異常だなぁ…」


五つの思考が同時に働く、一つは情報収集、一つは分析、一つはリスク管理、一つは資金運用。普通の人間なら一生かけても学びきれない知識が、数秒で整理されていくやばい頭脳なのだ、その頭脳を思考を一点の事柄に回せば…


俺は画面を操作して最初の取引を行った。数百万円。両親が残した預金の一部だ。普通なら子供が触れられる金額ではない。だが、弁護士が管理している資産の一部を、将来の資産運用という名目で動かせるよう巧みに交渉していた。(説得に2週間かかった)


「さて……」


マウスをクリックする。購入、売却、購入、売却、そして数分後。


利益、四十二万円。


「……わぁ」


世界の経済が、数式にしか見えなかった。これヤッベェ……柿谷さんになんて説明しようか……後税理士さんを紹介してもらわないと…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


その頃。学校では大騒ぎになっていた。それもそうだ。今年入学したばかりの一年生が不幸な事故でご両親を2人亡くしたのだ。教員達は蜂の巣をつついたように大騒ぎである。カウンセラーの先生を手配し、後見人となった弁護士の先生に連絡を取り、これから榊裕一君がどのように生活していくのかを確認する。まぁ大変である。


「榊くん、大丈夫でしょうか?」


担任教師はため息をつく。交通事故から奇跡的に回復した児童。しかしご両親を亡くしてしまっている。6歳と言う若さで1人で生活する事になった生徒。


「ーー大丈夫、ではないだろうね…とりあえず彼が登校する事になる明日は様子を見る事にしましょう、何か不調が見られるようでしたらすぐに報告してください」


そう言って教頭先生から一年生を担当する先生方に指示が入る。


と、そんな話し合いが行われているとも知らず、榊裕一はものすごい笑顔で資産を増やし続けていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


その日の夜。俺はしずこさんが作ってくれた料理を美味しくいただき、しずこさんを見送ってからまた自室に篭っていた。


「さて、任せたぞ俺」


そう言って俺は体の操作権を譲る。その瞬間俺は手元にあった紙に一枚の設計図を書き始める。普通の人には意味不明なもの、回路、神経接続理論、量子演算装置、それらの知識をフルに使い目当てのものを作るための手段を一枚の紙へ収束していく。がんばれー俺!


数時間後。


机の上には、一つの設計図が完成していた。


タイトル。


《第一世代神経接続ユニット》


完全没入型VRMMOの中核となる装置。現代技術を百年以上先へ進めたような代物。出来上がったそれを見た後この設計図を書いた思考は体の操作権を主人格である俺に投げ渡してきた。とても満足そうである。


「これが雛形だな…今はまだ絶対作れないけど…」


足りないものが多すぎるのだ。今はまだこの世界にない機構をフルに使っているし何よりこれを製造するお金も工場もない。現時点では本当に机上の空論に過ぎないシロモノ。それがこれである。


とりあえず今は封印するしか無いねただこれは俺の部屋の壁に張り付けておこう。目標が目の前にあると自然と気合も入るし。


さて、じゃあ始めて行こうか。まず第一に優先すべき事、それは


「俺の思考達が自由に使えるデバイスを作る」


うん、やっぱりこれだなというかこれしか無い、俺の頭の中で色々考えてくれている皆んなもそれはそうって言ってるし。といっても現段階では思考を読んでキーボードを打つ事が出来る程度のものしか作る事ができないが先ほど書いた設計図の一部を利用する事で何とか作る事ができる。


「名前は…思考型キーボードとかにしておくか…」


さぁ、まずはこの装置を作るための素材を買い漁っていくとしよう。大丈夫、資金は潤沢である。あ、それとハイエンドパソコンも注文しておかないと…うーん4台あればいいかな?流石に自作するのは面倒だからBTOでいいか…そう考え前世でも使っていたパソコン販売サイトを開き注文しようとするとふとある項目が目に入った。


「法人、個人事業主……」


法人化…法人化かぁ…


正直考えておかないといけないよなぁ…


うーん、現時点での俺の目標としてまず第一にお金稼ぎがメインである。理由としてはもの凄く簡単で義務教育を受けている段階では完全没入型のゲームハードが出来たとしても販売体制を作り上げる事が出来ないからである。


だってそうだろ?子供がゲーム機を量産する工場、それも今までに無い技術をアホみたいに盛り込んだ機械がある工場だよ?そんな工場を作る為の土地を買う手段が無い、さらに未成年のため社会的信用もない、そして資金もない、さらにさらに俺が目指しているスペックのゲームを作る上で絶対に必要となる拠点、超巨大サーバールームを作る事ができる土地及び建物の確保、そして最後にゲーム機を世間に販売する為の必要な資格及び安全性確保の為の実績がいる。特許等の申請も考えないといけないし…まぁないないづくしである。ただ顧問弁護士の方は何とかなりそうなんだけどね。すでに信用できる人が見つかってるし、弁護士資格さえ持ってて信頼できる人が名前を貸してくれるなら万々歳である。法律の勉強は思考達もしてくれるし一度見たことは忘れないので弁護士先生のサポートも余裕でできるからね


と、かるーく考えただけでもこれだけ出てくるし俺はこの作業を1人で行おうとしているのだ。未成年ではほぼ不可能と言ってもいい。だから俺は未成年の間に成人になってからではないと出来ないこと以外を全て終わらせておく必要がある。じゃないとゲームを出すのに途方もない時間がかかってしまうからね…


と言うわけで正直時間がかなり少ない。俺は今6歳なので成人、それも大学を卒業するまであと16年の間でお金を稼ぎ切り、ゲームを完成させ、後は販売体制に移行するだけの状態を作っておかなければならない…


はは…超きつい…けどやらないといけない、だってそれが俺の夢でありしたい事だから。もちろん1人で作らなきゃもっと楽にできるだろとは言われるかもしれない。けれど!それでも!俺は俺の世界は1人だけで作りたいんだ。だから


「気張れよ…俺…」


今日から必死こいてやるぞ、資金はおそらく数兆円はいる。こんな額、株やFXだけでは流石に厳しい。税金もすごいことになるだろうし。なので俺の今の想定している流れはこうである。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


パソコンが届くまでにこの家のセキリュティ面のパワーアップのためのリフォーム、さらに回線の見直し、電気工事。ただリフォームするにも弁護士先生に相談が必要だがおそらく許可はすぐ通る。大金持った子供が1人暮らししているのだむしろ推奨されるだろう

それにセキリュティ面のリフォームと言っても鍵の厳重化、家周りの塀を高くする。ガラス窓を防犯上優れているものに変更、監視カメラを付ける。とかになるのでそこまで時間はかからないと思う。


リフォーム中に思考型キーボードを完成させる。おそらくこれは2週間もあれば完成させられる。ただ装置を完成させられる準備ができても組立作業等がいるから…どこかで作業場を借りられないか調べてみよう…



リフォーム終了後、ここからが本番である。まず俺は思考達全員で一つのゲームを作る。それも現代の技術のみを作ったゲームだ。ただしコンシュマー向けのゲームではなくPC専用のタイトルで。このゲームを通して思考達が持つゲームを作る力がどの程度のものかを探る。俺というか主人格は特典知識を探っていないのであまり分からなかったがこの特典には文字通り1人で作る為の才能が詰まっているようなのだ。

イラストの才能、CG技術の才能、物語を書く才能、その他にもいろいろな才能が詰まっている。だから外部に依頼等を掛けるのは声優さん達で済む。これだけの才能をくれるなら声優技術の才能も欲しかったが、まぁこの辺りはしょうがない、だって女性の声とか物理的に出せないもん声変わりとかしたら特に




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


と、こんな感じで色々考えている。というかイラストの才能とかすげぇな。前世ではかなーり絵が下手だったから正直嬉しいぞ。


「一回何か描いてみよ」


少し考えるのを中断して(主人格のみ。今も色々転生特典の解析や株、FXの事を考えている他の思考達から少しブーイングを貰ったが気にしない)適当にノートを出しペンを持って描き始め………


「…おいまて嘘だろ………」


完成したイラストは昔の俺と同じレベルの下手さであった。待って待ってください!?俺は一応これから作り始めるゲームの主人公のラフでも描こうと思っていたのに完成されたのは想像していたものとは明らかに違うヘッタクソなイラスト


それを見た瞬間思考達から一斉にツッコミが入った。


「「「「才能なんだから努力しないと上手くならないに決まってるだろ」」」」


あ、はい……


「先に言えよぉぉおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」


悲報、才能は努力しないと開花しないみたいです。


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