第14話 これからの予定
「くっそ難しい…」
現在本屋さんで購入した本、『猿でも分かる漫画の描き方』という本を読んでいるのだが…今更ながら漫画家さん達は化け物だと思う。何でこのレベルの作業をアシスタントさんがいるとはいえ週刊、もしくは月刊で描けるんだろうね…
普通の人間がしていい事じゃねぇよ…すごいよ…というかもう恐怖の域だよ…意味わかんねぇ…
うーん、どうしようかな…ゲーム作りに関しては前世でプログラミング関係の仕事をしていたお陰でかなりスムーズに取り組めていたが漫画は初めての挑戦だし…
ここは一つ、あれをするか…
「えーと…本棚…本棚っと」
確かこの段に…お、あった。ボールを7つ集める漫画。さて
「模写するか!」
初めてやるならまずその分野でのトップの真似をするに限る。やるぞー!
1週間後
鳥○先生やっべぇ…
はい、1週間を使ってボールを集める漫画全巻を模写し終わった。そしてわかったことが…○山先生の天才性だ。何だよこの人バグってるだろ…もちろん画力も凄いが、それに加え…
「戦闘シーンの見やすさが半端ねぇ…」
何だこれ、マジで何だこれ…どういう感覚してたらこんなの描けるんだよ…コマの移り変わり、遠近感、そして余計なトーンやセリフがない事でわかりやすさ、見やすさ、面白さを全て内包している…
アニメを見てるみたいに理解できる。動きが繋がっている。
「これがトップレベル…」
前世でも読んだことがあるのに描き手として見るとこうなるのか…すげぇよマジで勉強になった…本当は1日を使って数巻ほどだけ模写するつもりだったのに1週間丸ごと使って、尚且つ思考6の助けを借りながら模写しきってしまった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
思考6「素晴らしい経験になったよ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あ、思考6も喜んでる。まぁそうだよな、そうなるよな…いやはや模写でこのレベルの経験値がもらえるのなら…次は忍者の漫画を模写してみるか…前世でもあの岸○先生の魚眼構図はやばいって言われてたし…是非とも勉強させていただきたい。
ただ…あの漫画はボール集める漫画に比べ巻数が多い…がまぁ良しとしよう、このレベルの超上質な経験を入手できるならぶっちゃけかなり安い、安すぎる。もちろん一回模写をしたぐらいではこの神々の足元にも及ばない、が確実に俺の糧になる。
これから初めて漫画を描き始める新参者だが良いものを作りたいという気持ちは本物だと自信をもって言える。だからこそ
「手本にさせて頂きます」
おそらく2週間はかかるだろうが…全力で勉強するぞー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
思考3「では話し合いを始める。今回の議題は新しく作るゲームの戦闘システムについて、そして自立思考型AIについてだ。」
思考4「どっちから話し合う?」
思考3「そうだな、戦闘システムからで良いだろう、なにかアイデアがあるものはいるか?」
思考2「…」
思考4「…」
思考5「…」
思考3「まぁそうなるとは知ってはいたが…」
思考2「死にゲーというジャンルにおいて新しい戦闘システムと言われてもな」
思考4「同意、すでに出尽くしている気がする。」
思考5「新しいシステムとなると…周囲に落ちていたり地面に突き刺さっていたり敵に刺さっている武器を拾って戦えるというシステムが思い浮かんだが…どうだろうか?」
思考4「良いの浮かんでて草」
思考2「全然ありだ。むしろそれしかないと言えるぞ、今作の舞台である『創世のレガリア』10年後の世界においてその戦闘は寧ろ説得力がある。」
思考3「『創世のレガリア』の主人公である勇者が『根源の魔王』を討伐した事で世界に生まれ始めた次代の魔王候補達『魔王種』それらと戦い始めた人類の物語。『勇者』やその仲間達は『根源級の魔王種』討伐に駆り出されるためそれ以外の等級の『魔王種』の討伐はそれぞれの国が勢力を上げ戦うしかない、ただし『勇者』やその仲間達と同等かそれに近い力を持った人間がいないため数の力に頼るしかない」
思考2「だからこそ周囲の武器を使用するというシステムに説得力が生まれる。軍隊がやられてしまった跡地で戦うことになるのだからな」
思考4「今作の死にゲーの主人公のジョブはどうするんだ?」
思考5「もちろん『帰還者』だろうな。」
思考3「あぁ…そうなるな、プレイヤー達にはメインジョブとして死んだ場合記憶と感情を対価に設定したポイントで蘇ることができる『帰還者』に、ゲームの内容的にもあっている…というより『魔王種』狩りは『帰還者』ではないとかなり厳しい世界でもある。」
思考2「かなり見えてきたな、というか『帰還者』の詳しい設定をあげてくれ」
思考5「『帰還者』:最上級ジョブの一つであり、前任者から引き継ぐことでそのジョブに就くことが出来る。能力は所謂死に戻り、ただし対価として記憶と感情をうしなう。同じく最上位ジョブの『王シリーズ』と違い同系統の武器種を扱う人間に敗北してもジョブをロストすることがない一般最上級ジョブの一つ。」
思考2「助かる。では次はサブジョブだが…帰還者はレベルが上がりやすいジョブのためサブジョブの数も増えてしまうが上限を入れるか?」
思考4「入れた方が良い、サブジョブは一つまでにしてプレイヤーに下位職、中位職、上級職の内から自分のプレイスタイルに合ったジョブを選んでもらう形にする方が自由度が上がる」
思考5「賛成だ。それに加えて今回はレベル制限も入れて良いだろう。」
思考2「何レベルまでにする?」
思考4「100まで」
思考2「それでいこう。100レベルを超えると第二サブジョブが設定出来る世界だ。ここはしっかり世界の法則に従おう」
思考3「あぁ…とりあえず纏めるが、主人公の設定は『帰還者』のジョブについた者。軍隊での討伐に失敗した『魔王種』の討伐を行う為に旅をしている。といったところか」
思考2「そうだ。戦場に落ちている武器の性能はどうする?全て同じにするか?」
思考5「いや、性能差はあった方が面白い。もちろん軍の物なので画一品の多さも考慮しなければいけないため一般武器はほぼ同じで良いだろうが軍の中にも性能のいい武器を使うものが居るはずだ。」
思考4「勇者時代の武器性能か…この時代の最上位は『秘級』程度か?」
思考3「あぁそうだな、ダンジョンもまだ現れていない時代だ。そのくらいだろう。では各戦場に幾つかの『秘級』以下の武器を散らばらせることにしよう。」
思考5「それと何だが武器の耐久値もしっかり設定した方が良い。でないとプレイヤー達が一つのお気に入りの武器を常に持ち歩き戦闘を行うことになってしまう」
思考2「良い案だと思うが…毎回違う武器で、それも性能もランダムで戦うとなると難易度面が凄いことになるぞ?」
思考4「今回はそれでも良いんじゃない?『帰還者』はそういうジョブだし、常に死地に赴き、何度も死ぬジョブのため決まった武器を、要は愛用の武器を持つことができないジョブだからさ」
思考2「死んだら武器防具全てロスト、その身一つで布の服だけ着た状態で蘇生だからな…」
思考3「今回はそれで良いだろう。難易度を下げる為に世界観を曲げることは許されない。というかそんなことをしたら主人格がキレ散らかす」
思考4「たしかに」
思考3「では今の話し合いで出た内容で開発進めていく、のだがここで私から一つ議題を出させていただく」
思考4「まだ何かあるのか…」
思考3「ゲームエンジンについてだ」
思考5「なるほど…重要な議題だな…」
思考3「完全没入型のゲームを作るためのゲームエンジン『Genesis Engine』は完成している。なのでこのゲームはこのゲームエンジンで開発するのはどうだろうか」
思考2「いいだろう、寧ろそちらの方が良い。我々もこのゲームエンジンにはまだ慣れていないからな、良い経験になる」
思考4「同じく」
思考5「同じくだ」
思考3「では決定だ。今回は『Genesis Engine』で開発を行うことにする。では次は…自立思考型AIに関してだ。各位進捗はどうだ?」
思考2「人格コアは完成している」
思考3「記憶結晶も完成済みだ」
思考4「感情シミュレータも完成済み」
思考5「これら全てを組み合わせた陽電子脳はまだ完成していない。おそらくあと一年は掛かる」
思考3「となると…本日より一年は死にゲーの開発を優先する。そして一年後陽電子脳が完成したその時から…本格的に完全没入型ゲームの開発に入る。異論は?」
思考2〜5「ない」
思考3「では、各自作業を始めてくれ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




